記事「納期が不明瞭! 住宅および建築物資材供給不足~損害賠償へも発展か?」について、読者の杉園伸様よりいただいたご意見メールを紹介します。
弊社は、主に内装建材(室内ドアや収納関連)を製造販売している名古屋に本社がある中小の建材メーカーです。小生は、同グループのマレーシア工場に勤務しておりますが、福岡出身のため、御社のNET-IBニュースは、国内の市場などリアルタイムな情報源として非常にありがたく拝見しております。
この度の東北関東で起きた大震災には非常に心痛めております。
当社も今回の災害において、仮設住宅内で使用される室内ドア(トイレ用ドア)や造作部材を供給するように震災直後から進んでおりました。
現在、各被災県から6月中までに、3万世帯強の仮設住宅を予定されているみたいで、うち当社は1万世帯強の資材供給予定で、旗艦工場の当マレーシア工場では現在フル操業を行なっております。
東南アジアは、日本国内で消費される建材の主素材を最も供給する地域ですが、本来素材手配から入手まで2カ月を要するのが通常となっていますので、なかなか入手に苦慮しております。
合板や繊維版などの原材料であります原木は異常気象や新興国向けの需要拡大で、年々入手が困難となっています。ただありがたいことにこちらでも今回の震災は大々的に報道されており供給元のサプライヤーは事情を理解してもらい優先的に資材供給を行なってくれるところもあります。
また、この時期は2010年度末の関係から建材業界での繁忙期終焉時期にさしかかり、各資材の在庫を減らしていく時期でしたので、備蓄している原材料で仮設住宅向けの商品すべてを賄えない状況ですが、国内工場および各事業所の在庫を優先的に仮設住宅向けへ回して近々の着工分の資材を確保しています。
ちなみに弊社が仮設住宅向けに受注している量ですが、40フィートコンテナにして6月上旬までの2カ月で約80本の出荷予定です。
諸事情多々有りますが、震災で家を失った方々が1日にでも早く落ち着ける場所を確保できるように資材を届けたいと思っています。
【杉園 伸】
貴重なご意見ありがとうございました。
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