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天国と地獄の狭間~新興デベロッパーの倒産から再出発までの600日の記録 (139)
経済小説
2011年5月 7日 07:00

民事再生手続を振り返って

<管理責任者としての反省>

 DKホールディングスは民事再生手続を完遂し、株式会社セントラルレジデンスに不動産管理事業を引き継ぎ、会社の清算も終えた。ここまで民事再生法、会社法などの関係法令に留意しつつ、きちんとした手続を進めてこられたと思う。

入社して以来の足跡を... 私は平成14年に社長室長として当社に入社し、最終的には平成20年6月より常務取締役管理本部長として処遇された。そのときには「上場会社の常務になど、なかなかなれるものではない」と実感し、責任の重さに震えたものだが、その後まもなく会社はサブプライム不況の荒波に巻き込まれ、そのなかで管理責任者として金商法上の課題(J-SOXの構築、四半期開示など)や資金繰り対応に追われた。与えられた環境で最大限の努力を尽くしたつもりではあるが、力至らず民事再生を選択せざるを得なかった。民事再生を出したあとは残された従業員を救うために、事業譲渡によって不動産管理事業を存続させることに微力を尽くしたつもりである。そこまでしたあとにDKホールディングスの残務処理を終えた。

 最後に、私自身のDKホールディングスでの過去8年間の職務を振り返り、会社の経営企画および管理の責任者としての総括をしてみたいと思う。なおこれまでの本文中で、すでに実務上のことについてはいろいろな反省点に触れているので、ここではより総括的に、DKホールディングスのなかで私が果たした役割に対して、反省点を検討してみたい。
 そのためには、私がDKホールディングスに入社して以来の足跡を振り返らなければならない。

 私はDKホールディングスにおいて、社長室長のときも総務部長のときも管理本部長になってからも、常に重大な課題に対しては与えられた職責の枠を超えてでも積極的に提言をし、時には自ら手術を買って出ることをしてきた。このように管理部門の範囲は「ここからここまで」と決めてしまわずに会社の課題に柔軟に対応してきたことが、黒田会長を始め古参の役員にも認められ、最後には常務取締役として処遇されるに至ったのであろうと理解している。

〔登場者名はすべて仮称〕

(つづく)

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