5月4日、JR大阪駅を大改装した「大阪ステーションシティ」に「JR大阪三越伊勢丹」と専門店街「ルクア」が開業した。これにより梅田エリアの百貨店は「阪急うめだ本店」「阪神百貨店本店」「大丸梅田店」を合わせて4店になった。
JR大阪駅の南側に入居する「大丸梅田店」はひと足先に増床リニューアルを完了。今年4月19日に全面開業した。阪急阪神グループの「阪神百貨店本店」は2009年8月に全館改装。今年3月にも地下食品売り場の一部改装を終えた。「阪急うめだ本店」は現在も大改装を行なっており計画通りに行けば12年春に開業する。梅田地区の百貨店の売り場面積は、これまでの15万5,000m2から25万2,000m2と1.6倍になる。専門店街「ルクア」の2万m2も加えれば競合する売場は倍増に近い。
大阪では梅田(キタ)地区だけでなくミナミ(難波・心斎橋)や天王寺などでも増床や新規開業が続く。百貨店の売上げは年々減少し「過去の業態になった」と言わるなかで各社生き残りに懸命だ。
現在、梅田駅北側では商業施設を含めた大がかりな再開発が進められており13年に開業する予定だ。同業だけでなくさまざまな業態との戦いを強いられるなかで何を提供していくかが問われる。圧倒的な集客力を有する消費につなげられるか。100億単位の巨額な投資を要する業界で差別化できなければ全社共倒れの可能性もある。
今後も各社の現況を報告していく。
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