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ユッケ集団食中毒事件 責任の所在(前)~卸業者からの反論
流通
2011年5月12日 10:39

<食肉卸業者におけるトリミングの有効性に疑問>

 4人の死亡者を出した低価格焼肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件は、同チェーンの運営会社(株)フーズ・フォーラスと、同社へ肉を卸した食肉卸業者(株)大和屋商店が、お互いの主張を譲らず、責任のなすり合いといった様相を呈している。
 当初、フーズ・フォーラス社の勘坂康弘社長の逆ギレ会見ばかりがクローズアップされ、同社側がマスコミ各社の批判の的になっていたが、今では大和屋商店の責任を問う論調も強くなっている。

ユッケ はたしてどちらに責任があるのか―。福岡県内の飲食業界のなかでも様々な意見が飛び交っているが、「飲食店側に問題があるのではないか」という意見が多い。「今まで何十年も肉を卸してきて、このような死亡者が多数出るケースは初めてだ。しかし、卸業者側が悪いと言われ始めているが、それはありえない」というのは福岡市内の食肉卸会社のA氏。
 A氏は、納品する時点で卸業者側に衛生管理上で問題があったことを指摘した上で、「衛生面も問題があるが、牛肉の種類によっては9つの部位に分かれるものもある。これは推測になるが、すべての部位を(今回問題の発生した)ひとつの焼肉店に納品することはまずありえない。一部の部位は他社の店舗に流れている可能性も考えられる。他社の店舗が仮にその肉をユッケとして出していたら、他社の店舗でも食中毒が発生していないとおかしい」と話す。

 また、「トリミングの有無が問題になっているが、同事件発生前は業界ではあまり敏感ではなかったと思う。たとえ卸業者側できっちりトリミングをし、衛生面もバッチリの状態で出荷しても、仮に店舗の衛生面が劣悪だったら何の意味もなさない。ただし福岡をはじめ日本全国の生の牛肉を提供する焼肉店はプロとして衛生管理をキチッとしている所が多い。このような集団食中毒事件が今まで起きなかったことが不思議だとも言われているが、逆にこのようなことが起きることがありえなかった。真面目に経営している人たちが可哀相だ」と続けた。

 ちなみに現在、牛角、焼肉屋さかいなどの大手焼肉店ではユッケの販売を自粛しているが、鮮度に自信のある個人店のなかには販売を継続している所もあるという。

(つづく)

【流通取材班】

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