博多阪急の出現により身近になったとはいえ実力を図ることは難しい。ただし、博多進出に際して福岡にいる多くの関西出身者からは「うれしい」「待ち遠しい」という声があがっていた。
たしかに阪急うめだ本店は外観だけで見るものを圧倒する。しかし、今回は高評価の一方でそのすごみの秘密を感じることができなかった。10F、11Fの催場における北海道物産大会の集客はさすがだったが、改装中のハンデを感じずにはいられない。
梅田地区に他3店が出店、改装を終えたのに対し、同店の改装が完了するのは来年(2012年)春の予定。一部報道ではさらに遅れるとの見通しもある。後発は他店の手の内を知るメリットもあるが、駅ビルの開業景気には取り残された感がある。現在営業中の売場面積は別棟のメンズ館、イングス館を合わせても5万114m2しかない。現在は飲食フロアも営業しておらず他店へ流れてしまう状況で売場面積においても劣勢を強いられている。
それでも訪れた当日は、メンズ館でタレント石田純一氏のトークショーが開催され、多く集客を見せた。さすがにハードが不利な状況では、秀逸なソフトを出すほかはない。
同店の本当のすごさがわかるのは8万4,000m2を実現した来春になる。
*記事へのご意見はこちら