NET-IB NEWSネットアイ

ビーニュース

脱原発・新エネルギーの関連記事はこちら
純広告用VT
カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

ハマタケがほえる

筑紫野市政プレイバック~給食センター建て替えと地方財政の現状(前)
ハマタケがほえる
2011年5月23日 13:13

 「市長には本当に裏切られた」。
 市民の声に私は耳を疑った。

  4月10日に行なわれた県議会議員選挙―。私は終電まで駅頭に立っていた。駅立ちは「パフォーマンス」と揶揄される。29才の選挙の時、朝倉街道駅で「乞食」とまで云われもした。しかし、私は市民の心からの声が聞けるかけがえのないチャンスが夜の駅にあることを、選挙を通して学んでいたのだ。

 駅には『本音』がある―。

 その日もそうだった。
学校給食 「筑紫野市の給食は体の小さい小学1年生も体の大きい中学3年生も同じ献立です。ただ、量が違うだけ。自校式(学校ごとに調理場を作ることで、児童生徒のアレルギーなど、きめ細かい食育指導が可能となる)は、お金がかかることを重々知っています。けれども、バル(平原四郎市長・当時)さんは、あえて自校方式をマニフェストに掲げ、田中(範隆)市長を破り、市長に就任したのです」。私に声をかけてきたのは、調理員の方だった。

<反故にされたマニフェスト>

 その人は続けた。「やっと子どもたちのため、より良い給食が作れると心から喜びました。しかし結局、財政健全化といい、何も変わらなかった。 浜武さん、われわれは分かっていて、毎日、給食を作っているのですよ。分かりますか。政治家って、選挙の時だけそうやっているのでしょう。あなたも結局同じなんでしょう」。

 学校の教材費すら削らなければならないという財政の惨状。他方、筑紫野市の正職員ひとり当たりの平均給与と福利厚生費の合計額は800万円超(2009年度決算)と、官民格差は大きい。私はためらうことなく「保育所民営化」「給食センター民間委託」を政策に掲げた。

<組織的なネット書き込み>

 すると「浜武候補は育児、子育て政策を削減する候補者だそうですね」とミクシーをはじめ、ブログなどで組織的に書き込まれていることを公園で出会ったお母さんたちから聞いた。驚いた。お母さんたちに、ごまかしもせず、素直に事情を説明した。そして、声をかけていただいたことへの謝意を示し、自転車に乗った。

 帰宅の途につくサラリーマンの雑踏のなか、「私はそのような政治家と同じように扱って欲しくない」と、市民に対して話を続けた。

<自校式の長所・短所>

 学校給食を共同調理場から自校式にすべし、との議論は主婦層から支持を受けた女性議員や共産党議員から一般質問という形で行なわれてきた。「自校式の良い点は、生徒のアレルギー問題の解決、また、市民の雇用の場もできる」との主張であるが、前者は得心行く部分もあるものの、後者は学校給食法の衛生基準を満たすことが困難だといわれている。
 自校式の欠点は、学校敷地内の用地の確保、そして、何より人件費がそら恐ろしくかかってしまうことだ。 前者は一過性のことだが、後者は市民への長期的債務を伴う。

(つづく)

【浜武 しんいち】

| (後) ≫

<プロフィール>
浜武 しんいち浜武 しんいち (はまたけ しんいち)
 1965年10月23日、東京都大田区生まれ。74年、筑紫野市へ転居。84年、東福岡高校卒し、フリーデザイナーとなる。95年、久留米大学法学部を卒業後、政治家を志す。97年、筑紫野市議 落選(次点・626票)。99年、新党さきがけ福岡県支部筑紫野連絡所所長就任。2001年、筑紫野市議 初当選(1,200票)。03年、民主党福岡5区総支部常任幹事および同組織委員長に就任。05年、筑紫野市議 2選(1,581票)。07年2月、民主党福岡県連より除籍。同年4月、衆院福岡2区補選 落選(2,857票)。09年、筑紫野市議 3選(1,328票)。11年1月、筑紫野市長選挙に出馬、3,765票で落選する。
 なお、政治活動のほか、理数専門塾(株式会社 FCS数学教室)の主宰、番組制作会社の主幹も務めている。


*記事へのご意見はこちら

関連記事

powered by weblio


ハマタケがほえる一覧
純広告VT
純広告VT

純広告用レクタングル


IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル