八幡西区黒崎の「フレンド」など、ゲームセンターやボーリング場を経営していた(株)大生エンタープライズが破産準備に入っていることが判明した。
かつてのゲームセンター(アーケードゲーム)といえば、美しいグラフィックのゲームが売りであった。しかし、家庭用ゲーム機の性能向上につれてアドバンテージを失い、近年ではネットワークゲームや高性能対戦格闘ゲームなどで集客を図りつつ、メダルゲームで客単価を上げるなどの取り組みが散見されている。家庭用にはない魅力を求めているという意味では、「UFOキャッチャー」や「プリクラ」も同様の流れにのなかに位置付けて良いのではないだろうか。
もっとも筐体の大型化・老朽化も進んだことから、各社とも設備投資の負担には頭を悩ませている。また、かつてゲームセンターに集った少年たちはすでに中年世代。幼いころから高性能家庭用ゲーム機に親しんだ若年層に対する訴求力も弱く、集客力は低下する傾向にある。むしろ、定年後の高齢者にとっての憩いの場、集いの場として生き残りを図る企業も見られるなど、各社懸命の企業努力を続けている。
大生エンタープライズは、北九州市を中心に他県でもアミューズメント施設を運営していたが、今年3月には黒崎駅前アーケード内の店舗が閉鎖するという話もささやかれており、動向が注目されていた。
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