きょう(24日)、高島市長は、定例記者会見で、福岡市立こども病院をアイランドシティに移転する旨を発表した。ただし、現・こども病院の跡地、もしくはその周辺地区に小児科の地域医療施設を残すなどの考えを示した。
今回の決定は、「こども病院移転計画調査委員会」(委員長:北川正恭 早稲田大学大学院教授)の検証・検討報告を受けてのもの。高島市長は同調査委について、「高度医療と地域医療というふたつの役割があり、議論がかみ合わなかった」「高度医療に求められることは医療の質、地域医療に求められることは交通の便(アクセス)であり、ふたつを両立させるため今回の決断に至った」との説明を行なった。
高島市長によると、同調査委の報告を受けた翌日(5月16日)、高島市長は福岡市医師会の江頭啓介会長に、現在のこども病院跡地または周辺に小児科の地域医療施設をつくれないか相談。昨夜(23日)、江頭会長から全面的な協力の申し出の電話を受け、正式発表に至ったという。
記者会見に同席した江頭会長は、「高島市長からの相談を受け、緊急に理事会・委員会を開催した結果、全面的に市長の要望に応えようということになった」と説明。また、こども病院の移転で空洞化する地域医療をカバーするために、各種病院で小児医療連携システムを構築することや現・こども病院の跡地に成人病センターをつくりそのなかに小児急患センターをつくるなどの方策があると説明した。
【吉澤 英朗】
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