年間3.3億円以上もの予算が投入されている福岡市の22台の黒塗り公用車。1日約40分の走行と約20分の点検、それ以外は約7時間の待機という勤務をしている22人の黒塗り公用車の運転手の年収が、平均で735万円であることがわかった。
福岡市によると、黒塗り公用車の運転手の平均年収は2010年で735万円、そのうち諸手当の合計は平均333万9,000円で、内訳は地域手当44万円、扶養手当22万6,000円、住居手当12万3,000円、時間外勤務手当66万6,000円、特殊勤務手当3,000円、期末手当114万5,000円、勤勉手当56万8,000円、通勤手当16万8,000円という。
年収ラボによると、タクシー運転手の平均年収は10年で278万円。黒塗り公用車の運転手の平均年収はこの金額の2人分以上となる。
調査地域や時期が異なり、勤務内容も異なるため、同調査をそのまま福岡市の黒塗り公用車に単純にあてはめることはできない。しかし、過酷な勤務をしているといわれるタクシー運転手に対して、約40分の走行と約20分の点検と約7時間の待機という勤務の黒塗り公用車の運転手が2倍以上の開きがあることには疑問符がつく。
【吉澤 英朗】
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