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積水ハウス100周年へ、生き残りをかけた経営戦略はあるか(3)
連載コラム
2011年6月16日 07:00

<海外事業は救世主となるか(1)>

 今年度(2011年度)、積水ハウスの新期スタートに際しての和田会長訓示のなかに、注目すべき発言があった。

積水ハウス 「足元である国内の既存事業を盤石なものにした上で、大きな視点を持ち、グローバルに目を向けよ。ビジネスチャンスは世界中どんな所にも必ずあるはずだ。世界に先駆ける気概を持って、大きな事業にチャレンジしてほしい。そして、海外事業を10年後くらいには1兆円の規模にする」というアドバルーンを打ち上げたのである。
 「取らぬ狸の皮算用」にも聞こえるが、この訓示は、大きく方針を転換し、海外事業を国内事業に匹敵する二本の柱のひとつにすると宣言したことを意味する。

 従来の本業部門は阿部社長の主管。海外事業を含めた開発事業は、和田会長の主管となっている。いよいよ、会社の命運をかけて、海外事業をやると、大きく舵を切ったことになる。積水ハウスは過去、西ドイツ(当時)に進出して失敗し、撤退したという痛い経験を持つ。和田会長の訓示は、「その失敗を糧にして飛躍を図る」という決意を秘めているのではなかろうか。

(つづく)

【野口 孫子】

※積水ハウスへの誹謗中傷するものではありません。

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