今から4年前の2007年、偽キャラクターが多数登場したことで世界中から避難を浴びた中国・石景山遊園地は記憶に新しい。中国パクリ文化の代名詞とも言われたこの遊園地をはじめ、以前はコピー商品が横行していた。NET-IB取材班が訪れた上海市内のウォルマート上海南浦大橋店には玩具、雑貨類が充実していた。「何かコピー商品はないかな」と、興味本意で売場をチェックすると意外なほどコピー商品が少ない。ディズニーグッズはとくに本物のようだった。日本のドラえもん、クレヨンしんちゃんもしっかりとライセンス契約を結び、販売していたようだ。
しかし、モラルが向上したのかと思いきや、やっぱりコピー商品は存在していた。表通りには日本でもお馴染みのトランスフォーマーの主人公コンボイの玩具(本物)が596元(日本円で7,200円。日本で販売されている価格よりもかなり高い気がするが...)と、あるが、その棚の反対側にある陳列棚には、コンボイを模倣した「インテリジェンスウォーリャー」という玩具が99元(日本円で1,200円)で販売されていた。
さらに女の子向けの玩具で日本でもお馴染みのジェニー人形(日本では2,500円~5,000円)は「ジニー」という名で9.9元、日本円にして約120円と、現地の牛乳一本分の料金で買うことができる。店内をよく見ると日本語表記の男の子向け玩具もあり、「このすごいアクショシを体感せよ」といった荒唐無稽な日本語の間違いが散見されたほか、実際に購入した玩具に付いていたCDの映像が映らないといったいい加減なものもあった。
これはまずいのではないかと、現地ガイドに聞いたところ、「これはパクリではない、立派なオリジナル商品として認識されているようです」との回答。あらためて中国人商人のたくましさを感じた。
【矢野 寛之】
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