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上海最先端レポート

2013年開業予定、各種交通機関が連結する上海商業施設
上海最先端レポート
2011年6月29日 10:22

 世界最多、約13億人の人口を持つ中国。その内需もまた世界最大規模であることは言うまでもない。改革開放政策は、個人間だけでなく地域の格差をも生み出したが、遅れている地域の開発が進み、中国国民の所得があがるにつれて中国の内需は高まっていく。そこに目を付けた海外企業がわれ先にと中国進出を目論んでいるが、当然ながら、中国自身もそれを傍観するわけがない。

虹橋新空港 1963年に民間用として開港した虹橋空港(上海市長寧区)は再開発され、飛行機、リニア、地下鉄、高速鉄道、高速バス(1日800本)、高速道路が連結する超巨大ターミナル・虹橋新空港駅として生まれ変わろうとしている。(もともとは国際線の旅客機が離発着する国際空港であったが、99年に開港した上海浦東国際空港にその役目をゆずり、国内線専用の空港となっていた)。

 サッカー場200個分、150万m2とうたわれた新空港ターミナルは、自動車7,000台が停められる室内駐車場と地下1階、地上7階の大型商業施設も備えている。やがて、中国各地から人が集まる交通の要所に、お金を落とさせる仕組みを作ろうというのだ。現在のところ、地上部分はテナント募集中で、全面開業は2013年を予定。
12年5月までには北京と上海を結ぶ高速鉄道の路線が開通。13年以降には、浦東国際空港と虹橋空港を結ぶリニアが開通するという。そして、13年開業以降の集客見込みは1日110万人といわれている。

 6月上旬、現在の同商業施設を取材したが、地下1階部分には、フランチャイズの飲食店やおみやげ物屋、ドラッグストアなどが営業していた。虹橋新空港 地下1階ショッピングモール現時点ではまだ集客は少なく、店内の客もまばら。まだまだこれからといった状況だった。上海には、大規模な駅として、上海駅、上海南駅などがあるが、周辺に商業施設が充実している上海駅は別として、駅自体に商業施設が備えられている駅ではなかった。今後、虹橋新空港駅が、上海における中国内需獲得の巨大な市場となる可能性は高い。

【山下 康太】

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