官民の癒着、利権の温床、税金のムダなどなど、さまざまな問題点から天下りの撲滅が叫ばれているが、天下りは組織のモチベーションを下げる一因でもある。NET-IB編集部に一通の文書が届けられた。県と市が出資している某第三セクター(以下、三セク)に天下りした県庁OBの不埒(ふらち)な実態を伝えるものであった。
同文書によると、その三セクには「研究開発支援事業」として、国・県・市から補助金・委託金が流れ込む事業があり、流れ込んだ税金は、補助金が人件費として、委託金は再委託などを経て天下りの高給に変わるという。(参考までに、福岡市の外郭団体役員に天下りした市OBの年収は最高1,850万円)
大きな問題とされているのは、その高給を得ている天下り役員のひとりが同じ職場の女性従業員と"特別な関係"をもち、その女性従業員が人事を意のままに操っていること。今年(2011年)3月、嫌われた嘱託の3名が退職となったという。そして文書には、その"特別な関係"の実態について詳細に書き連ねていた。以下、一部引用して列記する。
「2年前、女性従業員Aは、天下り役員Bの特命で本庁へ出張。しかしAは、特命完遂後、繁華街でBとデートしており、ブランド品のバックか何かをBが買い与えていた」「ある日、Aが突然、午後から早退。Bも後を追うように早退。その夜、繁華街で飲み歩いているふたりを別の従業員が目撃した」
「夜、頻繁にふたりで飲みに行っている。多数の目撃情報あり」
(引用終わり)
このような状況のため、従業員の間で不平・不満がたまっていると同文書はいう。そして訴えているのは、「有害な天下り」の廃止だ。NET-IBでは今後、天下りの実態について厳しくメスを入れていく。
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