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ハマタケがほえる

お金がかかる選挙への決別(後)~筑紫野市政プレイバック
ハマタケがほえる
2011年6月 2日 07:00

<議長経験者が逮捕されても・・・>

 人口が10万人を越え、接待(供応)で当選ラインに乗せていた頃はもはや過去の話、だった筑紫野市。かつて、職員の誕生日にケーキをプレゼントし、職員を掌握した管理職が幅を聞かせ、職員の採用も100万円でかたちがついていたが、私の任期中、そのような職員も逮捕され、役所も近代化されつつあった。

 今回「選挙のことだから」「一身上の都合」を理由に、どのような接待、供応の疑義があったかを解明しないのは、決してあってはならないことである。任期1日とはいえ、現職の市議。その辞職は重い。さらに、議会承認事項でもあるのだから、議員は少なくとも市民に説明責任があるはずで「仕方がない」で済まされることではない。

 先の議長経験者が逃亡、逮捕された時も「議会としての責任は取るべきだ」といったが、聞き入れられなかった。  「同じ会社の役員クラスが逮捕、それも社長在職時の犯罪ですよ。一般企業だったら済まされませんよ」
 「偽計したのは彼であって、私たちはやっていない。なぜ、議会が責任を取らなければならないのか?」これが、当時の市議会要職者の感覚だ。

 飲食接待、供応排除の決議をし、金のかからない選挙を表明すべし。過去に戻ることがないようにしなければならない。事務所で炊き出しをし、勝てば祝勝会を行なう。組織メンテナンスため飲み食いさせる。手伝ってもらった方には贈答をする。そして、その程度によって、政治家の人物を評価する。このような選挙は決して成立させてはいけない、と私は思っている。

 「昔のムラ社会なら皆が貰えた。でも、今やその輪に入れず、税金だけ払っている人が多数いる」
今回、任意取り調べの段階だが、潔白なら潔白を、嫌疑が事実ならどのような供応だったか。このことを議会便りで報告し、留め、戒めないといけない。
 この後、筑紫野市議会が今回の議員辞職をどのようにあつかうか、市民の皆さんは是非とも注視してほしい。

(了)

【浜武 しんいち】

▼関連リンク
・任期は1日 初当選の新人市議が議会初日に辞職~供応の疑いを受け(筑紫野市)

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<プロフィール>
浜武 しんいち浜武 しんいち (はまたけ しんいち)
 1965年10月23日、東京都大田区生まれ。74年、筑紫野市へ転居。84年、東福岡高校卒し、フリーデザイナーとなる。95年、久留米大学法学部を卒業後、政治家を志す。97年、筑紫野市議 落選(次点・626票)。99年、新党さきがけ福岡県支部筑紫野連絡所所長就任。2001年、筑紫野市議 初当選(1,200票)。03年、民主党福岡5区総支部常任幹事および同組織委員長に就任。05年、筑紫野市議 2選(1,581票)。07年2月、民主党福岡県連より除籍。同年4月、衆院福岡2区補選 落選(2,857票)。09年、筑紫野市議 3選(1,328票)。11年1月、筑紫野市長選挙に出馬、3,765票で落選する。
 なお、政治活動のほか、理数専門塾(株式会社 FCS数学教室)の主宰、番組制作会社の主幹も務めている。

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