<5万元(60万円)で釣る>
どの企業も、人材の引き留めに必死である。旧正月に里帰りした従業員が、正月が終わっても1割しか戻って来なかったという深刻なケースが続出している。そのために、どの工場でも正月後、「従業員の皆さま方がお戻りになられるユニークな方策」を講じているのだ。笑いたくても笑えない悲壮な話である。
一例を紹介しよう。忘年会をせずに、新年会(お戻り会)を恒例化している企業がある。今年は、業者から5万元のバックをいただいた。日本円にして60万円相当だ。この資金を原資にして、新年会にクジ引きを行なうという。当たりくじはそれぞれ800元、500元、300元と設定して、数多く当たるようにするそうだ。中国人の特徴は、賭けごとが大好きなことである。それはもう夢中になって、真剣に「俺にも当たるはずだ」と顔が引きつり、新年会の酒を飲むのも忘れてしまうとか。この新年会のクジ引き(=5万元)は、呼び戻しにはそれなりの効果があるという。
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