<コミュニティサービスに提案を持ちこんでいた物件オーナー>
物件オーナーI氏は2009年4月以降数回に渡りコミュニティサービスを来社し提案を行なっている。提案とはインターネット上でマンション管理の情報交換が可能なサイトの立ち上げ。I氏が理事長を務める物件では実際に導入された。月々4万6,400円(オーナーひとりあたり月額800円を目安)で、ただでさえ販売会社の流用で組合の資金不足が明白ななか、1物件につき年間50万円以上のコスト負担を求めるものだ。個人でも年会費1万円で加入できる体制を敷いたが、結果的に(株)PDオーナーズコミュニティが受託した他物件に広がることはなかった。
I氏の設立趣旨に「良質なマンションとして機能させたい」というものがある。そこで、管理員(管理人)の業務と費用をPD社とコミュニティサービスで比較するとPD社の外注先が月額9万円、コミュニティ社が月額9万8,280円。金額上は、コストを削減できたように見える。ところが、勤務はコミュニティが週4回に対してPD側は週3回。1回あたりの単価があがっているのだ。物件の資産価値を上げることで入居率や家賃額の向上が実現できるはずなのだが、情報交換サイト開設が優先されている。
【鹿島 譲二】
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