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高塚 猛氏寄稿「日本は誇りの持てない国ではない」(後)
連載コラム
2011年6月30日 07:00

 人とお金の流れに変化が生じてくれば後は偏見との戦いだ。偏見の源は嫉妬心から生まれる。日本では長い間貧しさからざるよりは等しからざるを憎むという考え方が定着していた。マスコミは成功した人のスキャンダルを探し回り、必要以上に問題点を見つけ追い落とすことに快感を覚えている。
 一方では、今にも日本が滅びてしまいそうな報道をいつもしている。たとえば1972年に「石油はこのままの消費で推移すれば後25年後には枯渇する。しかも日本はアラブとは友好国ではないので大変なことになる」と報じていた。25年後の1997年を過ぎても石油は枯渇していない。
 原子炉に対する考え方も自分たちの都合のいい専門家を登場させて危険なことだけを強調させている。今までがんばってきた人たちは絶対に大丈夫と言えなくなってしまったからマスコミの前に晒されると歯切れは悪くなる。いじめに近い質問攻めにあってしまう。日本から大幅にエネルギーをカットしてしまったら経済も生活もかなりの被害が出る。彼らは研究に研究を重ね国民のために安定したエネルギーを供給してきたつもりでいただけに挫折感ははかりしれないものがある。エネルギー問題として残っているが原子力一辺倒という考え方だけではダメだと悟ったことは新たな方向性が定まったということである。

自動車 一方、車は実に便利な乗り物だ。しかし運転ミスによる死亡事故は1970年のピーク時で1万6,765人にも上っていた。ほとんどがスピード違反か飲酒運転による事故死だ。だからと言って車は危険だから乗るのは止めようとはいわない。国民の一人ひとりが安全運転を自覚するようになって交通事故死は年々減少傾向にあり2009年では3分の1以下の4,914人まで減少している。排ガス問題は、今までの公害と違ってなお深刻だ。車を動かしている人はたくさんいる。一人ひとりが出している排ガスはごく微量だ。しかし空気を汚して多くの人に公害を与えていることはたしかだが、誰が誰にどのように害を与えているかわからない。したがってとても解決しづらい問題だった。石原都知事らの働きかけで東京の空はかつての明るさを取り戻している。

 老害という問題も社会に閉塞感を生み出す大きな問題点だ。今まで苦労して積み上げてきた地位や賃金を話したくないという考えと新しいことをして失敗した時の責任をとりたくないと考えて自分たちを守るためのルールをたくさん作っている。ルール通りやっているから上手くいかないのは景気が悪いせいだとか従業員が悪いから仕方がないと自分に害の人や環境のせいにして済ますことが出来た。しかし今ではこの言い訳が効かない社会になってきた。

 いよいよ20代~40代の人達が活躍する時代になった。幕末も戦後も当時としては考えられないほど若い人たちが希望と不安を抱えながら同士を集めてよく議論しよく行動して改革をなしとげた。日本はいつも物の豊かさや環境の良さで改革を成し遂げた訳でもない。何とかしなければという危機感が日本を変えた。今はチャンスだ。慣例にないことができるような社会になってきた。後は皆さんの愛情と希望と勇気だけだ。世のなかを変えるのも引っ張っていくのも人である。日本には有能な人材はたくさんいる。

 以上のような理由から、日本は必ず多くの人が満足いく国になれると確信している。

 最後に、今後の売れ筋商品について触れたい。それは人間の本質に迫った商品だ。人は必需品で消費するときは出来るだけ安いほうがいいというベクトルが働く。欲望欲求品なら、できればいいものを求めたいというベクトルが働く。したがって必需品であっても欲望や欲求品に変化させる工夫が必要だ。それは次の8つのアイシーチップのなかから何かを加えることだ。

(1)アソシエーション  反対にしてみることだ。大きい物は小さくしてみるとか、使う時より使わない時に便利にするとか。

(2)ビュウティフル
 今あるものを綺麗にするとか可愛くする。

(3)カルチャー
 イベントではなくて祭りにする。同じことを繰り返すことによって伝統になり文化になる。

(4)ディフェンス
 安全であることは必須条件。

(5)エデュケーション
 教育にすると、より高度のものが欲しくなる。

(6)フード
 カクテルパーティや食事をプレゼントすると成約率は高くなる。

(7)ゲーム
 スリルとサスペンス。人はゲームで当たると嬉しい。
(8)ヘルス
 健康を全面に出すだけで思わぬ効果がでる。

 以上の8つは、アルファベットのAからHまでの頭文字を取ったものだ。味の素のように既存の商品にふりかけるだけで美味しい商品に変わる可能性があるから試してみるといい。

(了)

【高塚 猛】

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