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巨大学園の実像を追う 都築学園グループ(12)
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2011年7月28日 13:42

 栄華を誇った都築学園グループも、さまざまな問題を抱え岐路に立たされていることは間違いない。隆盛を極めた時代を経て噴出した多くの不祥事、そして定員割れによる大幅な収支の悪化と、同学園の軌跡は明らかに後退局面に入っている。今回は同学園の問題点と現状を整理し、今後の展望を探ってみよう。まずは体質面。

<数々の不祥事は体質そのものの問題ではなかったか>

都築学園グループ 都築学園グループを語るときに、必ずつきまとうのが教育機関としての顔と不祥事のギャップだ。前総長・都築泰寿氏時代の負の遺産とも呼べるもので、教育機関として有能な人材を輩出する一方、過去のさまざまな不祥事はモラルの欠如を感じさせる。
 自衛隊OBを約2,000名も雇い、来賓が来たときには赤じゅうたんを敷き詰め国歌演奏のなか敬礼をして出迎える。「将軍様」と揶揄された前総長の趣向なのだろうが、そのワンマンぶりが垣間見えるエピソードだ。このシリーズでも触れてきた定員の大幅な水増し入学と、発覚当初のウソの発表。追徴総額が2億数千万円にのぼったとされる、法人所得の申告漏れと悪質な所得隠し。地元住民とのトラブル、そして前総長の強制わいせつ事件など。教育機関として、これだけ多くの不祥事が起きたことは、同学園の体質そのものに問題があったと言われても仕方がないだろう。前総長のワンマン体質と金満体質は、創設者の崇高な理想と、あまりにもかけ離れた印象を受ける。

 2007年11月に前総長の逮捕という緊急事態から、その妻である仁子氏がグループトップの総長に就任した。それまでの不祥事によるイメージダウンを払拭するためにも、同学園の体質改善を図っていく必要性がある。はたして、事件を契機に体質改善は図られたのだろうか。
 現総長の仁子氏は、10年の週刊誌の取材で、過去の悪弊と決別してきたと主張している。一例として自衛隊OBの採用をやめ、3分の1を退職させたこと。不祥事を契機に「都築学園グループ評価・再生委員会」を設置したことなどを述べている。だが今回の取材で体質が劇的に変化したとの印象は受けなかった。
 いろいろと改善が図られてきた面はあるだろう。ただし、それが十分な改善であるかどうかは別問題だ。前総長時代の異様とも思える偏向した体質が正されたとしても、信用回復に至らなければ十分な改善とは言えない。情報公開にしても相変わらず閉鎖的で、そこに教育機関として人材を育成し、研究活動で社会に還元するという学校法人の理念は感じられなかった。

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