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検証・新日鉄と住金の合併 北九州経済に与える影響は?(13)~広大な遊休地の処理に苦悩する新日鉄
発信!北九州
2011年7月22日 07:00

 新日鉄は、戸畑地区への工場集約により八幡地区の広大な土地が遊休地となったため、その有効活用を進めることになる。

・1990年 テーマパーク・スペースワールド開園(4月22日)
・1994年 北九州八幡ロイヤルホテル(旧本事務所跡)
・1999年 スペースワールド駅設置(北九州市・新日鉄都市開発と共同して「八幡東田総合開発」事業の一環として製鉄所を迂回していた鹿児島本線を移設)
・2001年 東田第一高炉の保存・見学(現在は転炉・トービーカーなども保存展示)
・2002年 北九州市いのちのたび博物館(博覧祭終了後の11月3日にオープン)
・2006年 イオン八幡東ショッピングセンターが11月22日にオープン
・2007年 北九州イノベーションギャラリーが4月21日オープン

スペースワールド テーマパーク・スペースワールド開園後数年間は多くの来場者はあったものの、1997年度の216万人をピークに減少。新日鉄は開園14年目の2004年3月期には351億円の累積損失を抱えることになり、遂にその翌年の7月、営業権をリゾート運営会社の加森観光に譲渡している。
 広大な敷地と労働集約型の産業がその主力工場としての役割を終えると地域経済は衰退する。かつて製鉄所と共に栄えた室蘭市・釜石市の人口は大幅に減少している。近代日本の鉄鋼生産を開始した誇りある製鐵所跡地を何とか活用しようとする新日鉄の苦悩が読み取れる。

(つづく)

【北山 譲】

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