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(株)岸本組 玄海原発に依存した企業の実態(3)
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2011年7月 5日 12:19

<高い公共工事の受注比率>

 過去の高い収益面をもっていたことで厚い内部留保をもつ同社だが、2008、09年4月期の業績は落ち込み2期連続の赤字となった。しかし、老舗の意地か、はたまた原子力関連事業に傾注したのか10年4月期の売上高は回復基調となり41億5,775万円となった。役員報酬などの削減などによるコストの圧縮も進み、営業損益段階で3,320万円を計上。6,109万円などの家賃収入も寄与してからか、経常損益段階で8,154万円の利益を確保するなど黒字に転換した。

手前が温室、奥が玄海原子力発電所 受注比率を見ると、10年4月期における土木工事の受注上位は「佐賀県東松浦郡玄海町発注の平成20・21年度 北部浄化センター建設工事」(1億7,321万円)、「九州電力(株)玄海原子力発電所の温室熱供給設備設置工事のうちの土木工事」(1億5,765万円)であった。そのほかの受注先として国土交通省、唐津市などの名があがっている。建築工事の受注は「唐津農業協同組合(玄海町)のJAからつのいちご共同選果施設建築(3億3,800万円)」となっている。

 10年4月期の完工高においては、公共工事受注金額は23億0547万円、民間元請受注金額は18億0352万円、合計41億5,638万円となり、元請受注の比率は約98%となり、かない高い数値を誇っている。では、赤字となった08、09年の4月期の2期はどうなっていたのか―。

(つづく)

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