「世界中にカッコいい空間を。しかも、このプライスで。」をテーマに、投資型賃貸住宅事業を手掛ける(株)インベスターズ(所在地:福岡市博多区)が、2011年12月期決算の売上高見通しで50億円(前期比190%)を早々に確保した模様だ。低迷する不動産市況のなかで成長を遂げる同社は、商品力・集客力・販売力を兼ね備えたかたちで、業界における次世代モデルを体現している。
<マーケティングと商品力>
(株)インベスターズの急成長は、秀逸なマーケティングが支えているといっても過言ではない。同社は、現代表の古木大咲氏が福岡市で2006年1月に設立したもので、07年に名古屋、09年に東京、10年に大阪と矢継ぎ早に支店を開設し、創業6期目にして売上高50億円を見通すに至った。
同社のビジネスモデルは、利便性・デザイン性・機能性に優れた木造アパートの賃貸経営を投資家に提供することで、賃貸住宅の企画、販売、管理が事業区分となる。顧客層は年収700万円以上の会社員・公務員が主で、年齢は40歳未満が約7割を占めている。
賃貸経営といっても実際には、オーナーは購入したアパートの入居から家賃回収、物件管理までを同社に委託するため、実質的には家賃を受け取るだけとなる。そのため、購入資金の調達が可能ならば誰でも参入でき、資産運用を考える投資家を対象とすることで、潜在的な顧客は多いマーケットである。
そのなかで同社は、賃貸需要のなかで一番需要が多い「単身者・学生用の賃貸住宅」に対して、比較的低いコストで投資ができるアパート経営に特化して企画している。不動産オーナーにとっては、費用対効果が高い商品設計であるうえに、立地は私鉄・地下鉄から徒歩10分以内に限定しているため、資産価値の下落リスクにも配慮されたものとなっている。また、デザイン性、機能性ともに充実させることで入居者の支持も厚く、入居率97%という高い実績が、同社の商品力を更に高めるといった好循環を生み出している。
【児玉 崇】
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(株)インベスターズ
代 表:古木 大咲
所在地:福岡市博多区祇園町7-20
設 立:2006年1月
資本金:2,200万円
売上高:(10/12)約26億2,300万円
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