6日、福岡県議会で、小川洋 福岡県知事は、ソフトバンク(株)(本社:東京都港区、孫正義社長)が全国の自治体に呼びかけ、13日に発足する「自然エネルギー協議会」に、現段階で参加しない意向を明らかにした。自民党県議団・吉村悠県議の一般質問に答えてのもの。
同協議会は、ソフトバンク社・孫社長が提唱するメガソーラー(大規模太陽光発電)や地熱発電などの自然エネルギー普及を目指すもの。5日現在、35道府県が参加しており、九州からは、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県が参加を予定している。
質問では、小川知事の後援会長が九州電力の松尾新吾会長であることが影響しているのか、といった内容もあったが、小川知事はこの関係性を否定。(1)1キロワット40円で電力会社がすべて買い取ることによる電気料金の値上がり、(2)メガソーラー施設の建設用地の無償提供などを「中身の問題」として、参加を見合わせる考えを示した。
自然エネルギー協議会が公表している資料によると、(1)は、一時的に1カ月あたり数百円程度の値上がりはあるものの、10~20年後には現在よりもコストが安くなり、節電の効果がある。一方、減少していく化石燃料による発電は値上がりが続き、中長期的なトータルコストでは自然エネルギーが安く、さらには原発発電からの転換で「安心・安全」という副作用もある。(2)は、休耕地や耕作放棄地を有効活用するとしている。
【山下 康太】
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