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ご意見「松本龍氏暴言問題、ヒステリーを喚起するマスコミの大罪」
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2011年7月11日 11:34

 副島国家戦略研究所・中田安彦氏の寄稿「松本龍復興大臣辞任劇の裏側で進む"地元排除"の宮城県復興計画」について、井上薫さまよりご意見メールをいただきましたので、ご紹介いたします。

 中田氏の論説はまさに正しいと思います。
 私は松本龍氏と面識があります。非常に温和で、面倒見がよく、親分肌そのもので、礼儀正しい、素敵なお人柄です。ご令嬢に至っては、この時代にこんなに礼儀正しく控えめでわきまえたお嬢様がおられるかというほど、立派にお育ちです。
 その松本氏があり得ない暴言。当初は、私も自分の耳と目を疑いました。大変残念に思いました。しかし、よくよく映像を見返し、日が経つにつれ、日本人のヒステリーを喚起したマスコミの大罪を許すわけにはいかないと思うようになりました。

 物事には必ず原因があります。松本氏をあれほどまでに怒らせたのは、あの会議に至るまでのプロセスにほかならず、宮城県知事がしっかり仕事をしていない結果、松本大臣に叱咤激励され続け、それでも動かないから怒り心頭で宮城入りしたところ、今度は迎えにも出ずに待たされた。「重ね重ねなんだおまえは。しっかりしろ」ということでしょう。「4分待たされたことに腹を立て...」という報道は間違っています。経緯の取材を怠慢しています。もしくは、わざとやっているのかと疑わざるをえません。

 なぜなら、「オフレコにしろ」、という発言も、暴言と受け取られていますが、それも違います。それは叱責されている県知事の恥態を世間にさらすなよ。という、松本氏の思いやりなのです。だから、のちの取材に対しても、逆切れ会見を開いた知事の発言に驚きを隠せなかったのです。

 なぜ、マスコミは松本氏の立場に立って事実を分析しなかったのでしょうか。

 そこには、宮城県知事の未熟さから来る逆恨みによるマスコミ操作があったとしか思えません。他社が一律、良し悪しは別として慣例に従いオフレコの口約束・紳士協定を守ったのに対し、ただ1社、東北放送が「オフレコ」ネタを「編集」して放送した。これは、情報操作にほかなりません。
 放送するなら責任を持って客観的に放送すべきです。ひどい大臣、変な人間、というレッテルを貼りたいための報道でした。それをして、国益につながることがひとつでもあったでしょうか。

 3月11日以来、文字通り不眠不休で、現地に寄り添い、頻繁に知事らと電話連絡を繰り返し、頻繁に現地に赴き、命がけで復旧復興にまい進して来た松本氏は、いつ過労死してもおかしくない、ぎりぎりの精神状態で100日目を迎えたと思います。
 その尋常ならざる努力に触れず、たった1日の失言で国益を損なわせたマスコミの大罪こそ、許すべきではありません。言動の失態は確かにあります。私もいつもの松本氏ならありえない暴言だと思いました。そこにはもっと奥深い政権に対するもろもろの事情があったのだと想像します。

 しかし、国民はもっとかしこくなるべきです。マスコミの情報に翻弄されていては、だれが政権をとっても、だれが大臣になっても、同じことの繰り返しです。
 少なくとも松本氏は大臣の責務は人一倍しっかり全うしてきた。その事実こそ、いま振り返ってみなければなりません。辞任の翌日も、ひとりひっそりと気がかりの被災地を訪問していた松本氏。国民が愚かな過ちを繰り返さないために、反論もせず陳謝し黙々と被災地に寄り添う松本氏を正しく評価しなければなりません。

【井上 薫】

 貴重なご意見ありがとうございました。

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