東京商工リサーチが18日に発表した調査結果によると、民事再生法の適用を申請した(株)安愚楽牧場のオーナー会員7万3,356人の債権金額は、一人あたりの平均額が574万円で、1,000万円未満が6万1,980人(構成比84.4%)、1億円以上の会員債権者が全国で135人、債権額は最高で3億500万円だった。
都道府県別では、東京都が会員数・債権額ともに最多で、会員数1万1,740人、債権総額744億7,900万円となった。地区別でも関東地区が最多で、会員数3万8,636人、債権総額2,283億8,100万円となり、全体の過半数を占めた。
<国センに相談急増!相談者の8割は中高年>
また、(独)国民生活センターが同日に発表した「安愚楽牧場に関するトラブル速報!第1弾」によると、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)への相談は、2011年度は777件寄せられており、そのうち8月に入って寄せられた相談は734件と、会員への支払い停止の通知があった8月1日以降、相談が急増していることがわかった。
相談者の年代は、40代が247件(33.7%)、50代が162件(22.1%)、60代が156件(21.3%)と、40~60代で約8割を占めた。平均年齢は50.8歳だった。
性別は、男性が218件(28.1%)、女性が557件(71.9%)と女性が多く、職業等別では給与生活者333件(46.6%)や家事従事者250件(34.3%)が多かった。
地域別では、南関東が343件(41.7%)と約半数を占め、次いで近畿が98件(12.7%)、東海が68件(8.8%)、九州北部57件、(7.4%)、四国40件(5.2%)と続いた。
販売購入形態は、雑誌などの広告を見て申し込んだという通信販売が286件(74.5%)と、大半を占めている。
また、国民生活センターは、振り込め詐欺など二次的被害の危険性が高いため、不安な場合は「消費者ホットライン(0570-064-370)」に電話するように呼びかけるなど、警告を発している。
【山本 剛資】
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