原発問題がクローズアップされるなか、九州電力は「やらせメール」や「証拠隠滅」といった不祥事を起こしてしまった。このたびNET-IBでは、「九州ナンバーワン企業の九州電力に対して、あなたは今どう思いますか?」というテーマで、記述形式の緊急アンケートを実施(8月10~16日)。読者からはさまざまな"生の声"が続々と寄せられた。以下、紹介していく(原文は一部修正)。
経営者からの意見
◇社会に対する責任というものを、上層部はまったく認識していない。上層部が危機意識も持っていないから、中間管理職、末端まで認識が低いと言われても、反論はできないだろう。とにかくこういう企業は、社会からもっと厳しい処罰を受けるべき。
◇ごくごく普通で当たり前の半官半民企業だと思う。やらせメール、証拠隠滅、どこでもやっている。クリーンで安全というイメージこそやらせ(人力)であって、何も知らない国民が黙ってそのシステムに従ったまでのこと。マスコミも、知らないことを前提とした記事で、いい加減飽きた。NETIB NEWSには、この日本という国の"システム"を度外視した真実の報道に期待している。
◇日本の悪しき習慣である企業城下町を形成し、さながら江戸時代のように旗本をともなって一丸となって城郭を守るがごとき様相は、あまりに時代遅れであり、宇宙ステーションが存在する現代の感覚とはまったく相容れない。インフラ企業の悪いところは、保身が最優先で、そのためには時代感覚が逆行しても構わないという、一般社会とは隔絶した意識で運営されているあたりが、非常に由々しき問題。情報統制、情報操作は過去の歴史上の遺物であったはずだが、水面下で生きながらえていたことは驚きであり、これは民主主義への挑戦でもある。ただ、単なるコンプライアンスの問題ではなく、これから迫り来る社会構造の変化などに、本当にこのような企業が対応できるのか―それが図らずも露呈したかたちになっている。巨大企業による強大な利権構造を許してきた我々も、反省するところが大いにあるが、マスコミ、官僚、政治家が一体となってその利権構造をかたちづくってきたことは、民を欺く悪事であるということを告発すべきだ。これまでわかってきた九電、玄海町町長と舎弟企業、佐賀県知事、経産省のラインで存在する不正を、なぜ関係各機関がいまだ捜査や告発をしないのかが不思議だが、それだけ闇もまた深いということなのだろうか。
【メディア戦略事業部】
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