<なぜ、"あの人"が選ばれたのか?>
高島宗一郎福岡市長の市政運営に批判の声があがり始めている。
こども病院移転計画を審議する「こども病院移転計画調査委員会」(委員長:北川正恭 早稲田大学大学院教授)に続いて、「アイランドシティ・未来フォーラム」(委員長:出口敦東京大学教授)を設置。市政の重要課題を民間有識者らに議論させる手法を多用しているが議会軽視との声が出る一方、委員の人選をめぐって不透明な実態が明らかとなり、福岡市の調査報道サイト「HUNTER」が問題点を詳細に報じている。(詳細はコチラ)
ここにきて、市関係者が厳しい視線を向けているのは、「アイランドシティ・未来フォーラム」の委員に選ばれた青木麗子氏(現・(株)DLC日中ビジネスコンサルティング代表取締役社長)についてだ。
かつてNET-IBでは、福岡市の海の玄関口である「博多港国際ターミナル」の指定管理者選定をめぐる疑惑を連載(福岡市の闇シリーズ)したが、選定委員のうち2名が女性で、一方が青木氏だったことがわかっている。問題となったのは、女性ふたりがJR九州の石原進会長を囲む「すすむ会」のメンバーであった点である。
さらに女性ふたりは、選定の折の採点で、JR九州を中心とする企業体に、「100点」、「96点」というとんでもない高い点数を付け、それまでの指定管理者であった博多港開発には、その半分程度の点数しか与えていなかった。
市港湾局の担当部長も「すすむ会」のメンバーだったことが判明し、委員選定の段階から仕組まれたものだった疑いが浮上。事実関係が表面化し、担当部長を含む幹部職員数名が事実上の更迭となっていた。
「あの青木氏がなぜ?」。これが市関係者の偽らざる心境だという。
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