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「北九州銀行」の誕生で激化する金融戦争(26)~潮流の逆行
発信!北九州
2011年9月15日 07:00

<北九州銀行の誕生の行方<4>>

 都市銀行には、日本経団連加盟の任意団体である「都市銀行懇話会」はあるが、信託銀行4行が加盟する「社団法人信託協会」や地方銀行63行が加盟する「社団法人全国地方銀行協会」、第二地銀42行が加盟する「社団法人第二地方銀行協会」のような組織はない。
 全国地方銀行協会は、1984年10月1日に西日本相互銀行が普通銀行に転換し、高千穂相互銀行(宮崎県)を合併し発足した西日本銀行(現・西日本シティ銀行)が同年12月に加入して以来増減はなく、バブル崩壊後も64行体制が続いていた。

約25年ぶりに地銀同士が合併した 泉州池田銀行本店のある大阪梅田池銀ビル 2010年5月1日、大阪府北部にある池田銀行(池田市)が大阪府南部にある泉州銀行(岸和田市)を吸収合併し、池田泉州銀行が発足したことから、約25年ぶりに加盟行数が63行になった。そして北九州金融準備(株)から商号変更した「北九州銀行」(加藤俊雄初代頭取)が今年10月3日(月)からいよいよ営業を開始。新設の北九州銀行の加入により地銀協加盟行は元の64行に戻ることになる。

 1990年代初頭には、都市銀行13行、信託銀行7行、長期信用銀行3行、計23行の大手銀行があったが、金融ビッグバン後の現在は12行とほぼ半減している。

 少子高齢化の影響や円高による輸出採算の悪化から工場の海外移転など日本経済そのものが厳しい状況のなか、地方銀行の数に変動がないのは、地域経済における地方銀行の果たす役割が大きいことの証左かもしれないが、地域経済は確実に縮小している。むしろ地方経済を取り巻く環境は悪化の一途を辿っている。

 金融当局の指導による「金融再編」により大手銀行は半減した。しかし地域経済の中枢を担う「地方銀行」は過去数十年変動がなかったが、地域経済の衰退とともに今後は合併再編の時代が確実に到来することが予想されている。今までの金融行政に逆行する、いわば異例とも言える「北九州銀行」の新設を認めた金融当局には「今は言えない別の意図があるのでは」と見る金融関係者もいる。

(つづく)

【北山 譲】

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