9月11、12日に佐賀県武雄市で『日本フェイスブック学会総会』が開催された。「日本フェイスブック学会」は2011年2月7日に武雄市において設立されており、その会長を現武雄市長の樋渡啓祐氏が務めている。
市政において透明性と相互コミュニケーションを大事にする樋渡市長はtwitterやFacebookといったソーシャルメディアを自ら活用し、積極的な情報の発信と交換を続けてきた。そして11年8月1日、ついには、武雄市役所ホームページのFacebookへの完全移行を実現させた。移行とはつまり、既存ホームページの更新は終了し、今後の情報発信はすべてFacebookを通じて行なうということ。Facebook内に企業ページを作る動きは昨今、活発になってはいるが、既存のホームページを閉鎖し、Facebookに完全に移行した事例は、おそらく企業、自治体を含めてほとんどないだろう。(もともとホームページがなく、Facebook内にのみ自社ページを持つケースは増えている)今回の総会は、この完全移行を受けての開催となった。
樋渡市長は学会の壇上で「Facebookがダメになったら、Google+に乗り換えますよ!」と言って、会場の笑いを誘った。しかし、そこにはFacebookもより良い行政サービスはツールでしかないという意志がうかがえる。日々猛烈な速度で進化し続けているソーシャルメディアに翻弄されている企業そして個人は少なくない。大事なことは、ひとつの信念を自身の内側に持ち、ソーシャルメディアはあくまでその表現先のひとつでしかないという考えに則って行動することである。武雄市役所はFacebookをどのように行政に活かすのか、注目を集めている。
▼関連リンク
・武雄市役所のFacebookページ
・日本フェイスブック学会Facebookページ
(アカウントを持っていない方でも見ることができます。)
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