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【宗像特集】「淳風美俗」のまち・宗像 潤沢な観光素材をどう生かすか(後)
自立する地域社会
2011年9月15日 07:00

(社)宗像観光協会 代表理事 吉武 邦彦 氏

<体験型の観光が必要>

 ―宗像と言えば、やはり宗像大社が観光の1つの大きなカギだと思います。

宗像大社 吉武 宗像大社は「信仰神社」としての位置付けが大切だと考えています。つまり、観光客よりも参拝客を増やしたいということです。そうした方はリピーターになりますし、わざわざ神様に手を合わせて参拝に来られる方に悪い人はいないはずですから。そうした方々を呼び込んでいきたいですね。

 ―最後に、観光地として課題は。

 吉武 現在の宗像市は、旧玄海町と旧宗像市などが合併して人口が9万6,000人ですが、観光で言えばどうしても旧玄海町側に多いですよね。宗像大社もそうですし。あとは自然関係、体験型のマリンツーリズム、グリーンツーリズム系ができる場所を増やさないといけません。
(社)宗像観光協会 代表理事 吉武 邦彦 氏 宗像が、たとえば黒川温泉のような観光地になっているかというと、そこまでいっておりません。「呼子のイカ」のような、何か大きなヒット商品がここにも必要でしょう。また、体験型のもので半日、1日そこで遊べるような受け皿がまだ少ないですね。
 「沖ノ島」の世界遺産運動も、結果としては観光の経済波及効果という狙いもありますが、我々は「子どもたちに愛してもらえるふるさとづくり」を目指し、「自分の住んでいるところにはこんな歴史があるんだよ」と認識してもらうためにやっています。
 また、「福岡サニックスブルース」というラグビー部がありますが、地域密着型のラグビー部になっています。スポーツのメッカにもしたいなと思います。宗像には県営のスポーツセンターがありませんから、そういうのもあれば良いですよね。

(了)

【文・構成:大根田 康介】

≪ (中) | 

<プロフィール>
吉武 邦彦吉武 邦彦(よしたけ くにひこ)
 1955年9月、福岡県宗像市神湊生まれ。78年東海大学海洋学部卒業後、ロイヤル(株)に入社。83年家業である(株)魚屋に入社し、現在は代表取締役を務める。長く宗像のまちおこしに関わり、(社)宗像観光協会代表理事のほか、まちおこし組織「玄海未来塾」代表、アクシス玄海物産館の企画・立案・運営責任者、宗像・玄海合併推進市民グループ「宗像人の会」発起人、玄海小学校PTA会長、「沖ノ島大国宝展」実行委員長、世界遺産登録推進組織「沖ノ島物語実行委員会」委員長、宗像大社氏子青年会会長、新観光物産館(道の駅むなかた)建設検討部会部会長など多数の地元の公職を兼務している。


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