<北九州銀行の誕生の行方<8>>
(1)北九州銀行の実態計数について
・スタート時点の預貸金計数を公表。しかし新銀行の設立であり対外的にも行内的にも長期ビジョンを掲げ、数値目標を示すことにより「北九州銀行」の存在価値を高めることになるにもかかわらず、今後の数値目標については公表していない点は注視しておく必要がある。
・北九州銀行は山口銀行の九州にある既存の23店舗の預貸金を継承するため、ほぼ実数に近いと推測される。ただし、月末残高を重視とする銀行と収益に貢献する月中平残を重視する銀行があるが、山口FGグループは他行に比べて月末残高志向が強いと言われている。
・新銀行設立の祝儀預金・祝儀借入なども考慮して、月中平残は月末残高の▲10%前後と見られ「北九州銀行」の預金平残は5,000億円、貸出金平残は5,850億円前後と推測される。
(2)銀行のランクを預金残高でとらえることが多いが、今回預金残高と収益の大きな柱である貸出金残高との総和が多い順に、地方銀行63行+「北九州銀行」ランク付した。その実力順位表は別表の通り。
注1:地銀の預貸金残高は11/3月末、北九州銀行はスタート時点の公表数値
注2:山口銀行の預貸金残高(11/3月末)は地銀13位であるが、北九州銀行に
(1)預貸金残高12,000億円(預金:5,500億円、貸出金6,500億円)、
(2)23店舗、従業員500人を譲渡するため、それを単純に差引すると順位は17位に後退する。
【北山 譲】
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