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与えられるのではなく能動的に「民間の力」で経済復興を~ファーストヴィレッジ(株)・代表 市村洋文氏(3)
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2011年9月25日 07:00

ファーストヴィレッジ(株) 代表取締役社長 市村 洋文 氏

<日本のためにできること>

 ―震災で民間がとった事例は、大変すばらしいですね。

ファーストヴィレッジ(株) 代表取締役社長 市村 洋文 氏 市村 今回の件を踏まえて、私は今の日本人に過去の偉人たちの言葉が当てはまると思います。ジョン・F・ケネディは1961年1月20日、大統領就任演説で「あなたの国が、あなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたが、あなたの国のために何ができるのかを問うてほしい」と語り、「苦難に耐えて、長い黄昏の戦い(圧政・貧困・疾病・戦争)の重荷を引き受けよ」と呼びかけました。
 これは、今の日本人に向けて言ってほしい言葉でもあります。今の日本は、あなたの国があなたのために何ができるのかばかりを問うています。
 また、ケネディの演説のちょうど48年後、09年1月20日にオバマ大統領が行なった演説では、「今、求められているのは新たな責任の時代だ。アメリカ国民の1人ひとりが自分自身、自分の国、そして世界に対して義務を負うという認識だ。請け負う義務ではなく、喜んでつかむ義務だ。難しい課題に全力で向かうことほど精神を満たし、我々らしさを見せることはないからだ」と国民の意識を鼓舞しました。
 ケネディもオバマの演説も、今の日本人に聞いてほしい演説です。大震災に見舞われた日本において、日本人が日本のために何ができるか、世界のために何ができるか、与えられるのではなく、能動的に行動すべきです。

 ―民間の力はすごいのですが、中小企業の場合、4分の3が赤字経営です。御社の会員企業はいかがでしょうか。

 市村 やっぱり黒字経営は大事ですよね。黒字で経営していないと、先行投資ができない。だから適正収益を極大化していくことは、経営者としてやらなければいけないことだと思っています。適正収益を極大化すれば、雇用を増やし、新しい事業にチャレンジする伸びしろができてくる。しかし、赤字であれば、伸びしろまで削り、頭が回らない。
 そういう意味では、当社とお付き合いをしている企業さまは、基本的に黒字経営をしている方々です。適正収益をさらに拡大化していくためにはどうすべきなのか、というようなことをご指導させていただいています。

(つづく)

【文・構成:山本 剛資】

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<プロフィール>
市村 洋文(いちむら ひろふみ)
市村 洋文 1959年、北海道生まれ。立教大学社会学部に入学。在学中に、学生旅行ツアーを企画。年間1,000台のバススキーツアーを企画し、4年間で60億円の売上を上げる。学生起業家の走りである。大学卒業後、野村證券㈱入社。新宿野村ビル支店時代に引き継いだ預かり資産を20億から2,000億に増やすなど手腕を発揮。個人で月間投信販売額500億円、月間手数料収入6億円の記録を打ち立てた。その後、最年少で大森支店長に抜擢される。それから野村證券における本社営業企画部など、超エリートコースを歩む。KOBE証券(株)に専務取締役としてスカウトされ、その後社長として預かり資産1兆4,400億円を集め、KOBE証券を1人当たりの預かり資産で野村證券を抜くまでに成長させた。また、まったくの独立証券でありながら、証券会社リーグテーブルで堂々の第12位(03年度)につけ、06年3月に株式公開を果たした。07年4月よりファーストヴィレッジ(株)で代表取締役社長として、M&Aを中心とした経営コンサルを行なっている。


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