<上海でボラれる日本人が急増!?>
先日、中洲で飲んでいると、馴染みの常連から電話がかかってきた。「これ、萬月さんの話やないの?」という、その彼は、ネットで上海のぼったくり話を目にし、それが小生の体験談とあまりにも酷似していたのだという。
そこで、いまだ使い慣れぬスマートフォンでネットを立ち上げてみると、某大手マスコミが、「上海で日本人をねらった、ぼったくり被害が急増」との記事を書いているではないか。被害届はすでに計70件、1千万円近くにのぼっているというから、ただごとではない。しかも、同記事に関連してリンクが貼られている個人ブログらしきものを見て、さらに驚いた。
そのブログの主も上海でぼったくりの被害にあっているのだが、そのハメられた手口がほぼ一緒。キャッチをはじめ、大通りに面していることで一瞬の安堵感を感じさせる店の場所、ひと通りのサービス終了後に法外な値段(同ブログでは1万9,000元=約25万円、小生は約1万元であった)が請求され、さらには請求の際に強面の男ふたりが部屋に入ってくることまで一致していた。(※事件の詳細は、小生の記事「上海バトルロワイヤル ボラれた萬月、怒りの脱出」を参照されたし)
<1km以上も付いてきた客引き>
まさか小生のみならず、同胞がそんなにやられているとは...。今後、被害者を増やさないためにも、上海の夜に散っていった我々は、被害者の会を結成するぐらいの決意を持って語り部となり、警鐘を鳴らさねばなるまい。そこで今回は、上海で遭遇したあやしい客引きの情報をひとつ紹介しよう。
前出のブログでも出てくる南京東路で、やたらとしつこい客引きに遭遇。出会いがしら渡してきた名刺には、きらびやかな女性たちの写真とともに『田中』という店名?が刷られていた。日本人向けの演出のひとつなのだろうが、何か少し間違っているところがポイント。
ひと目であやしいとわかるが、このキャッチは「安心、安心」と繰り返しながら、なんと南京東路の端から端まで、さらには、小生が逃げ込んだファースト・フードの店内までも追っかけてきたのである。結局は、ホテルに入り事なきを得たのだが、1km以上は付いてきたであろうしつこい客引きのやり方からして、まっとうな商売をしている店とは思えないのである。店舗名はその都度変わっているかもしれないが、もし、上海で遭遇したらご用心を!
【長丘 萬月】
長丘 萬月 (ながおか まんげつ)
1977年、福岡県生まれ。雑誌編集業を経て、2009年フリーライターへ転身。体を張った現場取材を通して、男の遊び文化を研究している。
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