大分県立芸術文化短期大学などの教授をしている下川正晴という友人がいます。元々、毎日新聞社の記者として活躍してきました。ソウル特派員時代もあります。そこで韓国との強力なパイプを築いてきた人物です。記者を辞めて以降も日韓の交流に精力を尽くしてきました。最近では韓国映画を通じて日韓友好に貢献することに励んでいます。
近年、大分、別府で韓国映画祭を企画・実行してきた実績を挙げてきました。5月のことです。「コダマ!!やはり福岡が中心だ。韓国映画祭を福岡でやりたい。まず第一歩とし9月のアジアマンスの時期に合わせて上映会を計画している。福岡市からアジア賞(文化芸術賞)を受賞したイム・グォンテク監督の最新作を中心とした映画を上映したい。イム監督夫妻も来福予定だし、有名な俳優たちもやってくる。彼らにとって日本で映画祭に参加するというのは勲章になるそうだ。現在、福岡市の窓口の担当者とは打ち合わせを進めている。まずは上の人を取り次いでくれないか」と、相談がありました。
「この相談の件を実行できれば福岡にとっても名誉なことである」と、判断して渡辺副市長に面談のお願いをしました。「イム監督は福岡市とも縁のある方ですね」ということで下川と会うことが実現の運びとなったのです。その席上で下川はこの映画祭の意義について熱弁を奮って語りました。渡辺副市長も「面白い企画ですね。関係者を呼んで方針をだしましょう」と、即答されたので下川も気分よくして大分に帰ったのです。
数日しての渡辺氏とのTELの会話のなかで「下川教授の上映の企画に関して関係者を招集して指示しました。期待していいですよ」とのやり取りがあったのを記憶しています。「あー、これで取り敢えず役割が終わったな。あとは映画祭の実務的な人材の配置などで支援すれば良いことだ」と、自分に言い聞かせて忘れてしまいました。
それから何週間経過したことでしょう。下川からTELです。いつも冷静な彼にしてみれば珍しく語気が荒れていました。「本当に福岡市はけしからん。渡辺副市長から指示を受けた担当者たちと打ち合わせをしてきた。結果、『10万円程度の広告協力はしましょう』ということになった。この程度の協力なら事前に通告してくれば良いのに。勿体ぶった言い回しをして無駄な時間を浪費させられてしまった」という報告だったのです。
高島市長!!私が第三者として判断してもこれはひどいというか馬鹿にした話ですよ。渡辺副市長の醸しだす雰囲気からみても「それなりの予算をつけてくれる」と期待するのは当然だと思います。人当たりの良い、卒の無いのが渡辺副市長の持ち味かもしれませんが、期待を持たせたならばそれなりのことをやらなくちゃー。駄目なら最初から駄目といえば済むことです。
裏を返すと福岡市役所内でも部下たちに良い顔ばかりしているのではないでしょうかね。だから昨日、登場した理事からは舐められているのでしょう。
【児玉 直】
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