「戦場に独りで降り立った闘士、それが自治体の首長である」
首長は、敵陣地に独りでパラシュートで降りたようなものです。ほとんどの場合、そのことがわかっていませんし、わかろうともしていません。間抜けなことに、「職員や議会と仲良くやろう」などとも考えてしまいます。ですから、結局、何も変えられないまま、操り人形の4年間を過ごしてしまいます。それが普通です。
しかし、このままでは本当にダメになってしまいます。社会には生命力があります。社会が生きるためには、何かを変えなければいけません。その力が、髙島さん、あなたを市長にしたのではないでしょうか。ですから、支持者や役人組織にではなく、社会の生命力に応えなければいけません。
福岡市の職員のなかにも、「今のままではいけない」――そう考えている方がたくさんいるはずです。しかし、彼らは組織の恐ろしさも十分に感じています。不公正で、理不尽な作業を続けることは人間としても苦しい――しかし、1人で正論を吐いても潰され、排除されてしまう――だから何も変えられないでいる――そういう職員がたくさんいるはずなのです。
職員たちは、あなたを注意深く見ています。彼らは毎回、新しい首長が体制に取り込まれる様を見てきました。ですから、大変に疑い深く、臆病です。
「新しい福岡市長は、孤高の志を変えない人間である」――そういう確信が得られれば、職員に限らず、"本物"が近づいてくるでしょう。さまざまな縁が生まれるはずです。一瞬、一瞬、あなたの本心が試されています。自らの良心と直観に従い、1つひとつを進めるしかありません。直観はとても大切です。それは格闘技と同じです。結果がどのようなものであろうと、"自分の戦い"をしなければ、悔いを残すのではないでしょうか。
髙島さん、あなたはすでに、"戦場に独りで降り立った闘士"なのです。
記者クラブのおかげもあって、市民には市長と議会しか見えていません。記者クラブの後ろには、国家の本体である官僚組織が陣取っています。
官僚たちは、官僚組織を国家だと思っています。官僚たちは、外国勢力と手をつなぐことで組織内の出世を得ることができます。つまり、売国奴こそが出世するのです。とくにアメリカ。自らの出世のために、国民を犠牲にすることを何とも思いません。アメリカから「生贄をよこせ」と言われれば、日本人を、誰であっても喜んで差し出す――それが日本です。
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