今年3月の九州新幹線全線開通からもうすぐ8カ月が経とうとしている。少し先がけてJR博多駅には新たな商業施設「博多シティ」がオープン。博多駅界隈の馴染みの居酒屋は、「閑古鳥が鳴いていた土曜日に客があふれるようになった」と喜んでいる。博多の歓楽街・中洲も、人の流れが変わったことによる影響を受けているようだ。
最近、少し気になっているのは、中洲で働く熊本の若い娘が増えていることである。新人に出身を聞くと「熊本」との返事に、「君も?」という場面が度々あるのだ。新幹線によって博多・熊本間は約40分。その気になれば通勤も可能である。ところが、話を聞いてみると、熊本の店での稼ぎが減ったという理由が少なくはなかった。稼ぎが減るのは店の問題だけではなく、本人自身の問題もあるが、熊本の知人に聞いてみると、「たしかに最近、飲み屋街の人通りが減っている」という。
人通りが減ったのは熊本だけではないが、「西日本一の歓楽街」と呼ばれる中洲のブランドは依然として健在なようで、熊本GALたちも期待を胸にやってきているのだろう。歌にいう「越すに越されぬ田原坂」を越えてきているだけに、その気概が中洲に活気をもたらすことに期待したい。
ところで中洲は、各地から女性が集まってくる街である。九州各県はもちろんのこと、隣県の山口県、グループ店の関係で、札幌(すすきの)、東京、名古屋、大阪など。海外からは中国、韓国、台湾、フィリピン、ロシアなど、人種のるつぼと言っても過言ではない。(「ある県」の女性が意外と多いが、『ワケあり』が多く、『ワケあり』なので本人に聞いても正直に教えてもらえない)。
毎晩、出身地の異なるさまざまな女性と出会えるのも、中洲の魅力のひとつと言っていいだろう。
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