高島市長!! 1日午後23時頃、作業手順書の作成ミスによるトラブルで停止していた九電・玄海原子力発電所の4号機の原子炉が再稼動しました。九電は、4号機の再稼動に関して、重大事故による停止ではない以上、地元の同意は必要ないとの考えを示しています。その傲慢な姿勢には、福岡市民から批判の声があがっています。
福島第一原発事故を受けて、まず国が原発事故に備える防災重点区域を、半径8km~10km圏内の「EPZ」(緊急時計画区域)から、同30km圏内とする「UPZ」(緊急時防護措置準備区域)に拡大しました。さらには同50km圏内で「PPA」(放射性ヨウ素防護地域)を定めております。(玄海原発から30km圏内には福岡県糸島市、50km圏内には福岡市西区の一部が入ります。)
このことは、福島の事故が立証したと言える原発事故の影響力をふまえると、原発の稼動に関して「原発立地自治体のみの賛同が得られればよい」という今までの考え方が、完全に通用しないことを意味します。然るに今、原発周辺自治体である福岡市においても、「原発の再稼動に対して意見できる権利を国や九電に求めていくべき」という声は少なくはありません。
実際に10月7日、原発周辺自治体である福岡県・牛尾副知事、福岡市・大野副市長、糸島市谷口市長ら3名が九電福岡支社長に、九電へ緊急時の迅速な情報提供などを求める安全協定の締結を申し入れたのは記憶に新しいところです。また、広域にわたる計画的避難も視野に入れた原子力防災計画の策定が急がれているような状況でもあります。
そもそも九電は、「やらせメール」問題、すなわち、コンプライアンスの問題を決着させておらず、いまだ"社会的信用を失ったままの状況"なのです。
そのようななかにあって、今の九電に黙ってすべてを任せるということはできません。万が一の場合、市民が影響を受ける問題とあっては、原発周辺自治体の首長は今回の再稼動に対して、断固、抗議すべきではないでしょうか。
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