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第2回 【インタビュー】環境保全型社会における企業のあり方(5)~(株)ワイエルインベスト・山本社長
「人生」極める
2011年11月19日 07:00

<やまじいの環境講義>

 ――ところで山本社長は、社会貢献活動の一環として、各地で環境問題の重要性について伝える講義を行っていますね。

パンフレット 山本 ええ、「やまじい」と名乗って話をさせていただいています。伊勢神宮に行ったときに同じ宿場に泊まった人達がこの活動に賛同してパンフレットを無料で作ってくれました。今、小学5年生が環境を勉強していますから、教材として使いながら話していますよ。「君たち、夏は冷房を入れているが、それは全部CO2を出している、冬はセーターを着ろ、夏は団扇であおげ」など、結構厳しいことを言うのですが、講義が終わった後サインを求められたりもするのです。やかましくいう大人を慕ってくれたのですから、見込みがありますよ。子供達は正しいことを伝えながら本気で怒ってくれるリーダーを待っているのでしょう。「またやまじいに会いたい」と校長先生に申し出た子もいて、再度学校へ赴いたこともあります。

 ――「やまじい」というヒーローの登場ですね。

 山本 講義を聞いた子供達の心には「そういえばマングローブ植林事業で地球を救おうとしていたやまじいという大人がいたな」とか「身近なところから地球温暖化に取り組めと叱られたな」という記憶が残るでしょう。その記憶を糧にして、本質を見極めることが出来る子供が育ってほしいと思います。こういう子供達が増えれば、国の文化や価値観の垣根を越えて、一緒になって地球環境を守る仕事が出来る人間が育つでしょう。教師の仕事は、子供達が大切なことを気付くことが出来るように学ばせることでしょうが、私も自然保護という面から同じことをやろうとしています。木を植え育てるように、子供達も育てていくことも大事です。

 ――将来の日本を支えて立つ人材の育成を行われているのですね。そこから新しいものが生まれてくる気がします。

 山本 人として何をすべきか、どういう志で生きていくべきか。そんな信念があれば、時代に即した新しいものも見えるでしょう。人に迷惑を掛けちゃいけない、というのは基本であって、もし迷惑を掛けているのであれば、償いたいという気持ちは大切にして欲しいです。例えば、自分がいる半径500メートルのところは、いい空間になるような、そんな人間になりたいし、そう考える子供達が増えてほしいですよ。

(つづく)
【黒岩 理恵子】

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