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九州・山口の地銀実力ランキング~地銀グループ編(西日本シティ銀行)(2)
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2011年11月25日 07:00

 九州・山口の地銀(2011年9月)の中間決算から、グループの地銀の預貸金の計数および収益、また各県内の他行との競争力を取り上げており、今回西日本シティグループを取り上げます。
表は下記を基準としてグループ分けをしています。
(1)福岡FGグループに、歴代頭取を派遣している福岡中央銀行を加える。
(2)西日本シティ銀行グループに、金融支援をした豊和銀行を加える。
(3)山口FGグループに、山口銀行を分割して誕生した北九州銀行スタート時に発表した計数。

1.西日本シティ銀行グループの計数について
1125表1.jpg

1125表2.jpg


1.計数から見える西日本シティ銀行グループ
 (1)西日本銀行-預金残高は6兆4,979億円、貸出金残高5兆797億円は、地銀21行のなかで、福銀に次ぐ第2位。税引き後利益118億円も福岡銀行に次ぐ利益を計上しているが、前年同期の468億円から大幅に減少している。その主因は法人税等調整額101億円(前年同期▲273億円)の特殊要因によるもので、それを差引するとほぼ前期並みの収益を上げている。

 (2)長崎銀行-預貸金とも11/3月比プラスではあるが、微増にと止まっている。収益では業務純益1億7,300万円で、前年同期の4億1, 000万円から大きく減少している。その主因は貸出競争の激化に伴い、貸出金利息収入が23億9,500万円(▲2億2,700万円)と減少したことによる。24年3月期(通期)では、当期利益3億5,000万円(前期比133.3%増)を計画している。

 (3)豊和銀行-預金残高は11/3月比伸びたものの、貸出金残高3,738億円で11年3月期末より6億7,400万円(0.17%)減少している。他行との競争激化にともなう貸出金利の低下により、貸出金利息収入は47億7,600万円(前年同期比▲1億6,600万円)と減少したものの、税引き後利益は12億4,200万円と前年同期の7億700万円から大きく増加している。その主因は特別損失の減少(▲1億1,900万円)と、法人税等調整金▲2億400万円による。

2.西日本シティグループについて
 上記説明の通り、西日本シティ銀行は安定した業績。しかし長崎銀行や豊和銀行の財務体質は厳しい状況にある。今後は西日本シティ銀行主導により、完全子会社としている長崎銀行の吸収、または長崎銀行と豊和銀行等を傘下にした、フィナンシャルグループの設立等による体制強化が必要かもしれない。いずれにせよ県下にライバルの第1地銀を抱える長崎銀行、豊和銀行は他行との低金利の貸出競争による貸出利息収入の減少、来年3月末で期限切れとなる中小企業金融円滑化法に伴う企業倒産による不良債権の増加などの要因もあり、地域経済の動向によっては厳しい経営が続くものと思われる。

(つづく)
【北山 譲】

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地銀グループ順位表_サムネ.jpg


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