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「人生」極める

第4回 環境にやさしい職場環境づくりを目指して(前)
「人生」極める
2012年1月11日 14:30
玉屋リネンサービス(株)
代表取締役社長 田中丸 昌宏氏

 環境には様々な意味がある。空、海、山などの自然的環境はもちろんのこと、人と人とのつながりなどの人的環境など、私たちを取り巻くすべてを環境と捉えることもできる。1964年に創業し、今年で48年目を迎える玉屋リネンサービス(株)。代表取締役社長の田中丸昌宏氏は、常に環境を意識して、今何をなすべきかを考え、リネンサプライの質を高めてきた。シーツやタオルなどのリネン製品を、宿泊施設や医療施設に供給するリネンサプライ業。要となるのは、行き来する製品の質を常に維持する技術力と、人と人との信頼関係だ。
 今回は、50周年を視野に入れ、さらに環境にやさしい職場つくりを"極める"ために尽力する姿を追った。

<業務の効率化が福祉社会づくりへ>
0111tamayarinen.jpg さまざまな企業・商業施設や住宅地が集結する福岡市。都市の中心部に工場を構える、玉屋リネンサービス(株)の田中丸社長は、都市環境と調和した企業として同社を完成させ、気持ち良く創業50周年を迎えたい、と模索中だ。

 今までも、同氏は地道に社内の運営管理や設備投資に力を注いできた。1994年、リネンサプライ部門強化のため、社屋、工場の新設。これにともない機械設備にも新システムを導入していき、現在では『全自動クリーニング工場』としてTV取材番組でも紹介されるほどFA(ファクトリーオートメーション)化が進んでいる。

 高度成長期のオートメーション化といえば、生産性の向上とコスト削減が目的だった。田中丸社長も、少ない人手で多くの生産を挙げるためにFA化に取り組んでいた。その効率重視の運営管理システムが、現在、雇用の裾野を広げることに役立っている。誰にでもわかる作業工程を築いた同社のシステムは、高齢者や障害者、外国人労働者などが働きやすい職場環境を整え、彼らが暮らしやすい社会づくりに貢献する、という社風を生むことになった。

 従業員の定着率は良いという。雇用契約はしっかりと結ぶ。FA化により身振り手振りでも仕事が覚えられるので、言語や価値観、身体の障害が業務に支障をきたすこともない。
 外国人留学生は、日本語学校の学生が中心だ。日本語を学ぶために来日しているので、日本の文化にも興味を持っている。中国からの留学生のひとりは、「(日本人の)年配者は良く働く」と驚いていた。老後の過ごし方に対する考え方は国によっても違うだろうが、日本の高齢者が社会に出て実力を発揮し、生き生きと働いている姿は、留学生たちの目に好印象として映っているようだ。業務の共同化もできている。彼らのような単能工を適時適所で指導する多能工とのコミュニケーションも順調だ。外部との協力もある。障害者に関しては、障害者支援促進機関と協力し合うほか、本人の家族とも連絡を取り合いながら進めている。多種多様な人材を受け容れることによって、社員の意識も向上しており、福祉社会に適応できる職場作りが進んでいる。

(つづく)
【黒岩 理恵子】

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