おカネの発生装置、民間銀行と日銀、私はそこに魔法使いが居るような気がしていました。そのことばかりを考えていたら恐怖心が薄らいできました。良く考えてみたら、日銀に居るのは魔法使いや呪術師ではなく手品師です。厚かましいインチキで世間を欺いています。たとえれば、おカネは日銀が銀行の黒い箱から出させる。それは、実に単純な手品です。ほとんどの場合、銀行は預かった貯金を貸し付けているわけではなかったのです。
銀行の黒い箱にあるのは、コンビニにあるようなレジスター。それに入っているのは日本銀行券と印刷されたいくらかの紙切れ(紙幣)と白い紙切れ(手形)、金属片(硬貨)にボールペン、借用書を入れる棚、価値と呼べそうなものはありません。
銀行は借り手から担保を取ってレジに数字を打ち込む。借り手の通帳に数字を書き入れる。求める相手にだけは、紙切れ(現金)で渡す。これらを貸し付けと呼び、この瞬間から金利を請求する。これが信用創造と呼ばれる詐欺です。
実は、国に対してもっと注目すべきでした。皆さんが、国民のための国家と思い込んでいるのは、日銀と銀行手品師を"国民から"守るヤクザだったのです。
国債は国ヤクザの借用書です。国ヤクザは日銀を守っているくせに、国民を守っているフリをしている。ヤクザはエエカッコしいなので、恩着せがましいうえにカネがかかる。税金で足りないから国債を国民に売りつけてカネを手にする。
■デフレと国の借金の流れ
(1) 国民は景気が悪いこと、つまりおカネの循環の責任を国に訴える。
(2) 国は国債を発行して公共事業や天下り財団を乱発する。
(3) 皆さんは借用書(担保)を出して、銀行から借りたおカネで国債を買う。
(4) 国は、国債を買ってもらった皆さんのおカネで国民をこき使い、公務員を豊かにする。
(5) 銀行には皆さんの借用書や国債が積み上げられていく。
(6) 景気がさらに悪化すれば、資産や権利が国民から日銀や銀行の仲間に移っていく。
また、増税は最悪の手段、増税で景気は悪くなります。逆に、日銀が銀行の不良債権を買いあげれば良い。日銀は倒産しません。政府通貨を発行したり、国が民間銀行から直接カネを借りたりしても良い。それで、増税なしに財源を作ることができる。そもそも、日銀法を改悪して「日銀は景気にも失業率にも責任いりません。どうぞ勝手にやってください」としたのが国会だから文句を言われる筋合いがない。要するに国会議員がだまされた。
実は、悪賢い大蔵官僚まで日銀にだまされていました。日銀の窓口指導を知らなかった。私たちもおカネの仕組みを知らなかった。国民は、国とマスコミと学校と日本銀行と、ありとあらゆるものにだまされ、利用されているのです。増税に反対しましょう。
<プロフィール>
竹原 信一 (たけはら しんいち)
前阿久根市長・1959年、鹿児島県生まれ。元航空自衛官(88年退官)。阿久根市議を経て08年、阿久根市長選で初当選。ブログでの情報発信や市職員の給与明細全面公開など数々の"掟破り"の手法で市政改革に取り組んだ。11年、市長リコールにともなう出直し選挙において864票差で敗れ失職。同年、鹿児島県議選に出馬するも落選。
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