インターネットが急速に発展している中国には、数多くのニュースサイトが存在する。そのなかから興味深い記事をピックアップし、中国のいまをさぐる。
中国の国営通信社が運営するニュースサイト「新華網」は3月2日、中国が抱える8つの社会問題に対する記事を紹介している。それによると、全国人民大会などで、中国国民が最も注目する政策は8つあるとし、この政策リストは、中国の現代社会を色濃く表していると表現している。
1つ目は、住宅市場を正常な状態に戻すこと。国民は、過剰に上昇している住宅価格を適正価格に回帰させることを促す政策に期待しているという。
2つ目は、物価上昇の高止まりと物価調整政策の成果について。不動産価格と同様に、物価水準を安定させることは、国民の重大関心事のようだ。
3つ目は、最低賃金の引き上げについて。貧富の格差や利益分配の不公正を解消することは中国政府にとって、重要課題となっている。都市と農村の社会保障制度の一体化をどう実現するかなど、中国国民はこれらの課題に注目している。
さらに、通学難、通院難、就職難という「三難」の解消、食品の安全問題、スクールバスにおける子どもの交通安全の問題、国民のモラルの問題、行政ブログの進展について、などに国民は関心を持っているとしている。
中国国民の関心事の主なものを見ると、日本が抱えている問題とはやや異なるものの、中国と日本どちらも政策面では、課題山積なのは間違いないのである。
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