どちらかと言えば2区(福岡市中央区・南区・城南区)は転勤族や若いファミリーが多く、"新しい力"を求める傾向が強い地域で、第3極への期待が高まってもおかしくはない。一部では「第3極の女性候補」という話もあるが、2区の場合、政党を問わず、女性候補の票の伸びが少ないのも過去の選挙結果(とくに昨年の統一選挙)で見られる特徴である。
「女性は女性が応援するのでは?」とも言われるが、まず、若い女性の政治関心が低いこと、そして無党派の多い2区の女性、とくに中央区・南区では、女性候補に対する同性の視線は厳しい。安易に女性候補を立てるのは危険と考えられる。
前回(2009年)の衆院選の開票結果を見ると、票数の差が最も大きく開いた2区における南区の重要性がうかがえる。
南区での評判を落としている稲富氏に対し、自民党・山崎氏以外に第3極の候補者が出てくれば、混戦になるのは必至だ。2区は全体的に子どもを持つ若いファミリーが増加している。そのなかには自分たちの住んでいる地域を愛する住民が多く、都会的でありながら、地元と地元出身を好む傾向が強い。この2区に、みんなの党や大阪維新の会といった「第3極」がどのような形で出てくるのだろうか。関心は高まる一方だ。
取材のなかで、福岡市の会社員は第3局への期待を次のように語った。「今度の選挙は私たちが生きている間で日本を変える最初で最後のチャンスかもしれません。子どもたちに、これ以上の『負の遺産』を残してはならないので、次の選挙は第3極に期待しています」。
一方、同じく福岡市の会社経営者は、「考え方に賛同できるとこが多く、今の日本を救うには『変える』しかない。今、私たちは戦後史の大きな転換点にいます。後で振り返った時、きっと行動して良かったと思えるよう、今、すごく興味をもって彼らを見ています」と、語った。
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