３月９日（金）（社）エイムアテイン（福岡市博多区、喜納弘子代表理事）で、ＴＶでも活躍するビジュアルプロデューサー、おかざきななさんによるイベント『アナタを過激に変える！セミナー＆なりきり女優撮影会＆ランチ会』が行なわれた。
　おかざきさんは、福岡発のシンボルジュエリー「Ms GOD（ミスゴッド）」の愛用者。今回のセミナーも、同ジュエリーを製造・販売する（株）マグネットＥの代表、小出直子さんとの縁があって実現したという。

　「今回は外見を魅力的にします。内面は、いっさいいじりません」と高らかに宣言するところから始まったセミナーのテーマは、「外見を美しくすることによって、本当の自分に気づく」というもの。芸能界でスターを育てるために培われたメソッドは、「内面と向き合い、己のなかから本当の魅力を引き出す」という方向性に向かうビジネス系のそれとは一線を画する。
　とはいえ、自分磨きが、"日頃気がつかない自分の発見"に繋がっていくところは同じだ。何より、美を追求するプロジェクトは、おしゃれ心を満喫できる、嬉しいおまけもついてくる。

　おかざきさんによると、日頃自分が認識している自分とは、本当の自分の１％でしかない、とのこと。たとえば自分のことを、ホワイトボードの中心に描いた幅10センチぐらいのピンクのハートだと思っているとしたら、本当の自分は、ホワイトボードに収まりきれないぐらい大きなブルーの世界そのものなのだという。自分は思っている以上に魅力的で、大きな存在なのだと瞬時に気づくためには、おかざきさんのような、正しい審美眼を持つプロデューサーから適切なアドバイスを受け、ネイリスト、ヘアスタイリスト、メイクアップアーティストなどから、美を引き出してもらうのが一番だ。そして外見を整えた後は、"カメラの魔力"に身を晒し、本当の自分を形として残す。

　カメラマンとモデルは、レンズのフィルターを通して不思議なコミュニケーションをとりあい、徐々に真の美しさを引き出し合っていくという。それが"カメラの魔力"だ。おかざきさんは、女優が写真集の撮影を通して急激に魅力を増していくことから、それを学んだ。今回のセミナーにも、プロのネイリスト、ヘアスタイリスト、メイクアップアーティスト、そしてカメラマンが勢揃い。美しく着飾り、女優気分でカメラの前に立つという過程を、５人の参加者が体感した。

　日頃はまったく袖を通すことがないような、華やかな衣装で身を包んだ参加者たちは、「これが本当の自分？」と、ときめきを隠せない様子。カメラの前に立ち、フラッシュを浴びるにつれて、見る見る笑みが広がっていく。セミナーのあと、就職面接の予定があるという参加者は｢会社を訪れる前に、こういうセミナーがある、というのは何かの縁かと思って参加しました。オフィスファッションで来てしまったけれど、大丈夫かしら｣と多少落ち着かない様子だったが、ドレスをまとい、写真撮影を行なうことで、一気に自信に満ちた表情に。その後、オフィスファッションに着替えても、その表情は変わらなかった。

　華やぐ会場を見回しながら、おかざきさんは「そう、今日ここで体感した自分が、本当の自分なんです。これを忘れないことが、輝くコツです」と、頷いたあと、でも、と言葉を続ける。「今は気分が高揚しているけれど、会場を出たら、みんな日常の気分に戻って、せっかく花開いた自分を萎ませてしまうものです。そんな時、たいていの人は、あれは幻だったんだと意気消沈してしまいます。それじゃもったいないです。常に刺激を与えてくれる環境に身をおくことも大切ですが、どんなに環境が良くても、本人自身が、自分は小さなピンク色のハートだと思っていたら、いつまで経っても変われません。本当の自分を表現できるブルーのカンバスを描き続けるために、ひたすら、本当の自分を発揮し続けることが大切なのです」

　約６万人と話をし、100人以上のスターを芸能界に送り出した実績を持つおかざきさん。その膨大な経験から、美しさには一定のパターンがあることに気づいた。潜在美を判断するための信頼できるデータとして、心に刻まれている数々のパターン。これがあるからこそ、「どんな人もスターになれる」と公言できる。
　わずか30秒当事者と話を交わすだけで、素質を見抜くことができるというおかざきさんの希望は「皆をもっともっとキレイにしてあげたい！」ということ。「皆さん、ちょっと変化しただけでも満足されるのですが、私たちは、まだまだ90％以上の魅力が残っている、と知っているので、早く次の段階に行こうよ、って思っちゃうんです」と目を輝かせる。

　常に自信を持ち、気持ちを高揚させるのは、結構大変なのではないかという問いに、おかざきさんは「でも、きれいになると、周りが応援してくれるようになるから、自然と楽しくがんばれるようになるんですよ。女磨きを趣味にしましょうよ。キレイになった自分が"本当の自分"なんだから、生きるのがとても楽になりますよ」と笑う。

　おかざきさんによると、自分で認識している自分と、周りが見ている自分とは、真逆と言って良い程の違いがある、という。自分が知っているのは１%にしか満たない。そもそも人間は他者の目を通して自分を知る生き物なのだ。それならば、ほかの人の手に委ねて99％の自分を引き出してみてもいいのではないか。美を以って互いにファンになりあいながら繋がりを深めていくというのは、新しい絆の在り方を求める今の時代に相応しいかもしれない。

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