FIFA女子ワールドカップで優勝した「なでしこジャパン」。美しく強い「なでしこ」はスポーツ界だけではない。今、閉塞感ただよう福岡経済界において、男性顔負けでバリバリと働くパワフルな女性たちにクローズアップし、毎回ひとりずつ紹介していく。第7回は、12年前福岡にて夫婦で起業し、３人のお子さんの子育てをしながら会社の経営管理を続けてこられた自身の経験を活かし、子育てする母親の豊かなライフを支援する地域密着型実名制SNS「ママ＆シェア」を立ち上げた菅原聡美氏ママ＆シェアの新しい取り組みや、トップとしての仕事へのこだわりについて、うかがった。

＜スキル・キャリアのあるママと企業ニーズのマッチングがしたい＞
　2011年８月に「ママ＆シェア」サイトをオープンしてから、SNS運営の傍ら、関連サービスの開発・新たな社会的活動に取り組んでいる。12年１月からは、ママ＆シェア会員約600名のなかから、とくに高いスキルやキャリアを持つメンバー約20名を集め、少数精悦のチーム「チーム・シェア」を発足させた。

　「ママ同士でアイデアや悩み、スキル、経験をシェアすることで、ママライフをもっと豊かにするというコンセプトで、SNSを超えた実態のチームが、企業と共に理想的な子育て環境や自己実現の機会に溢れた社会を創造することを目指している」（菅原氏）。

　活動内容は、母親ならではの視点が活かせる、主に衣食住に関連した企業のマーケティング・プロモーション活動の支援だ。「チーム・シェア」のメンバーがグループインタビュー・モニタリングレポート・イベント出演等を通して自身のスキルを発揮しながら、企業のニーズに応えていくというもの。すでに大手百貨店の商品開発会議への参加実績もあり、現在マッチング企業を拡大している。

　「企業様へのプレゼンを重ねるごとに、眠っているニーズがたくさんあるなと正直驚いています。ママ＆シェアの会員のなかでも、個人で企業とのパイプを持っている方は少なくて、どのように家庭外で力を発揮したらいいか悩んでいる方も多い。そんな方々が、社会のなかで実際に力を活かすお手伝いがしたいんです。ママ向けのビジネスをすでに行なっている方にとっても、ビジネスチャンスや人的ネットワークを広げるチャンスになると思います」（菅原氏）。

　企業組織として取り組むサービスだからこそ、継続性という信頼が生まれ企業との提携もし易い。これからの活動に期待したい。

＜トップとしての仕事へのこだわり＞
　そんな菅原氏に、スタッフと共にビジョン実現に向けて日々勤しんでいるなかで、こだわっていることをお聞きした。

　「この仕事で一番大事なのは想像力だと思います。どこまで細かく現場のことを想像できるか、関わる人々の感情なども含めて、一生懸命想像し、固定概念にはまらずに考え続けられるか、新しいことに挑戦するというのは、そういうことだと思うんです」（菅原氏）。

　リスクをとって新しい仕組み作りに挑み、それを誰よりも早く世に届けたい...そんな起業家精神たっぷりの思考が、周りに元気なエネルギーを伝播させているのは間違いない。

　「今の時代は、どんなビジネスにしても利他的な精神と、生物としてグローバルに物事を捉えることは不可欠になっているのではないでしょうか。この事業に関わる人にとっても、そういった軸を意識してほしい」（菅原氏）。

＜女性リーダーとしての特性を活かしたい＞
　仕事の現場で、よく男性から「よく母親業をやりながら、そんなたくさんのことをこなせますね？」と聞かれるという菅原氏。

　「マルチタスクをこなすスキルや、タイムマネジメント術というのは、多くの女性リーダーに期待されていると思う。また、その生物学的な使命から、変化に柔軟で、固定概念にとらわれず新たな環境に飛び込んでいきやすい傾向があるのでは。女性ならではの特性を活かして、多くの子育て世代女性たちを応援し、活躍の場を一緒にシェアしていきたい」と、菅原氏は最後にそう力強く語ってくれた。

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＜COMPANY　INFORMATION＞
■（株）ソーシャルパートナーズ＆シェア
所在地：福岡県糟屋郡志免町別府北4-2-8
設　立：2011年４月
ＵＲＬ：http://sp-andshare.co.jp/index.html

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