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鹿児島・薩摩川内市産廃処分場建設は植村組への救済か(1)
特別取材
2012年4月 2日 14:45

 鹿児島県薩摩川内市で着々と進行している産業廃棄物の管理型最終処分場建設をめぐり、鹿児島県政が揺れている。伊藤祐一郎県知事の強引な手法もさることながら、同事業をめぐる人間関係を紐解くと、公金支出をめぐってさまざまな疑念が浮かんできた。その渦中に、地元有力企業・植村組の姿がある。

<住民による反対運動>
0402_syobunzyo.jpg 事の発端は、2007年5月8日、伊藤祐一郎鹿児島県知事が「産業廃棄物管理型最終処分場」(エコパークかごしま、仮称)の候補地として「薩摩川内市川永野大原野」と公表したことだった。この計画は、鹿児島県の第三セクターである「財団法人鹿児島県環境整備公社」(1994年設立。以下、県整備公社)が進めており、理事長は山田裕章氏(県副知事)、副理事長は内門公孝氏(県環境林務部長)と岩元正孝氏(社団法人鹿児島県工業倶楽部会長)が就く、"公共関与の事業"である。

 この工事は10年10月5日、大成建設・植村組・田島組・クボタ環境サービスによる特定建設工事共同企業体(JV)が77億7,000万円(税込、契約日は13年5月31日まで、予定価格は94億4,401万5,000円)で落札したと、県整備公社によって発表された。しかし、この間の計画の進め方について地元住民は疑問を持ち、反対運動が巻き起こっている。

0402_hantai.jpg 計画地となった一帯は「冠嶽山」といわれ、古くから霊山として崇められていた。この霊山を守るため、伊藤知事の公表と同時に川永野大原野住民はいち早く反対を表明。冠嶽山の頂上付近にある高野山真言宗の「冠嶽山鎭國寺頂峯院」という寺院を中心に、「冠嶽の霊山性を守る会」(以下、冠嶽を守る会)が立ち上がり、現在も産廃処分場建設を中止させるための活動をホームページや動画中継などで続けている。

 処分場建設問題については、当該地がJVの1社である㈱植村組の関連会社㈱ガイアテックの所有地だったことが物議を醸す材料となっている。そもそも植村組は、旧川内市を基盤に鹿児島県内随一の建設関連グループ企業を形成している。つまり、薩摩川内市では植村組の影響力はかなり強いと見られるのだ。

(つづく)
【特別取材班】

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