事実上、次期衆院選における自民党の公認候補予定者が山本幸三衆議院議員（九州比例）に決まった福岡10区（北九州市小倉北区・小倉南区・門司区）。同選挙区からの出馬を目指していた前職・西川京子氏は自身のHP上で「自民党衆議院福岡10区支部長決定についての反論」として痛烈に批判している。

　西川氏は、2005年の郵政選挙で、現・国民新党代表の自見庄三郎氏の対立候補として自民党公認で10区から出馬して当選。ミカン箱に乗って演説して回ったことから「ミカン箱オバサン」の異名をとった。背景には、いわゆる落下傘候補であった西川氏が県連幹部から冷遇されたことがあるが、その因縁はまだ尾を引いているのかもしれない。

　一方、10区の公認候補予定者となる山本氏は古賀派に属し、今回は党県連会長である武田良太衆議院議員がいる福岡11区（福岡県行橋市、豊前市、田川市など）からの"国替え"。福岡ではすでに古賀誠元幹事長の親戚にあたる現役官僚の古賀篤氏が福岡３区（福岡市早良区・西区・糸島市）の候補予定者へ。福岡１区（福岡市博多区・東区）では、古賀誠氏の元秘書が精力的に街頭活動を実施するなど、虎視眈々と勢力拡大をねらう。

　西川氏はHP上で、「少なくとも党本部は、客観状勢や党の組織の決め事の折り目をきちんと守ると思っておりましたので、一部の派閥の論理や、個人の利害関係優先で、よもや動くとは思っておりませんでした」、「未だに何を根拠に山本氏を10区支部長にされたのか、全く理解できません」などと批判。「私はそういう勢力と闘う」と強い決心を語っている。

　福岡10区は、西川氏の出馬により、民主党現職の城井崇氏、自民党現職の山本幸三氏、みんなの党新人の佐藤正夫氏、共産党新人の高瀬菜穂子氏の計５名であらそわれる激戦区となる。時に今、「変革」が叫ばれ、「大阪維新の会」など新興勢力への期待が高まるなか、旧態然とした候補者選びがどのような結果へと結び着くのか。自身がこれまでに得てきた『民意』に重きをおく西川氏の奮闘に期待したい。

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・西川京子公式サイト

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