焼肉店もいくつか株式上場しているが、いずれも四半期決算で苦戦している。
首都圏を中心に「安楽亭」を展開する(株)安楽亭(本社:埼玉県さいたま市、東証二部上場)は2012年3月期第三四半期決算(連結)で売上高110億7,700万円と前年同期比で▲13.4%、四半期純利益は▲3億2,800万円となった。
「焼肉屋さかい」を運営する(株)さかい(本社:愛知県名古屋市、ジャスダック上場)は12年3月期第三四半期決算(単体)で売上高43億9,300万円(前年同期比▲17.3%)、四半期純利益▲2億3,400万円となった。
(株)あみやき亭(本社:愛知県春日井市、東証一部)は昨年10月に発表した2012年3月期第二四半期(連結)の業績予想で売上予想を7億2,200万円下方修正する107億2,800万円、四半期純利益は2億600万円下方修正の2億8,000万円と発表。また、12年3月期の通期決算では売上高216億6,000万円(前年対比▲3.1%)、当期純利益7億1,000万円(前年対比▲33.7%)減収減益となった。
いずれも風評被害の影響を受けているのは言うまでもない。
企業体力のある大手ならまだしも、個人店の多い焼肉業界は風評被害が大きな影響を与えている。業界関係者によると、焼肉業界の倒産は前年比+78.5と急増しているそうだ。
連日のマスコミが「牛肉から基準値の○○倍のセシウムが検出された。しかし、人体への影響はない」という事実の報道が逆に消費者の不信感を煽り、結果、消費者の足が遠のくという皮肉なものとなっている。
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