再生可能エネルギーの全量買取制度において、経済産業省は、買い取り価格を1kW/hあたり42円で調整に入ることがわかった。
これは、7月開始の再生可能エネルギー全量買取制度に向けたもの。専門家筋からは30円台後半が妥当とする意見が出る反面、ソフトバンクの孫社長ら事業者からは40円台を求める声が出ていた。買取価格を42円とする経産省の今回の方針は、事業者の意向を汲み取ったものといえ、再生可能エネルギーの普及促進を狙ったものと考えられる。また、買い取り期間は概ね20年間が予定されているとのこと。
九州各地でメガソーラー事業を展開しつつある芝浦グループホールディングスの新地哲己会長は、「とてもありがたい方針」としつつも、「内税と外税とでは同じ42円でも大きな差が出てきます」と続ける。「仮に外税であれば、様子見を決め込んでいる商社系の事業者が多数参入してくるでしょう。弊社だけでも50名を新たに雇用しましたので、全国で見れば雇用も爆発的に増えるでしょうし、景気浮揚を担う大きな産業に成長する可能性が出てきます」(同氏談)。
多くの事業者が名乗りをあげるメガソーラー事業。全量買取制度の骨格が固まりつつあるなかで、事業者の選別も進むものと考えられる。
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