2012年3月度および11年度の福岡県生コン出荷量は、官需は北九州広域におよぶ東九州自動車道の新設工事が影響している。民需では、各地区で中規模のマンション新規建設が続いたことにより、昨年より出荷量を伸ばしたと同組合関係者は分析。すでに2012年度に入っており、「しばらくは、前年対比100%をオンする出荷傾向が続くと予想される」という。ただ、手放しに喜べる数値でないとの認識は一致している。原材料コストの高騰が、各工場の経営を圧迫していることはたしかである。
福岡地区で上記数値に当てはめると、1工場あたり年間2万8,333m3。月間では2,352m3の出荷量。「商売として成立しない」(福岡地区の生コン製造工場幹部)という悲鳴が圧倒的だ。自社の蓄えを食い潰しながらの経営を続けるのか、集約するのか─業界全体で検討し策を講じる必要がある。単体レベルでは、もう限界の一歩手前である。
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