インターネットが急速に発展している中国には、数多くのニュースサイトが存在する。そのなかから興味深い記事をピックアップし、中国のいまをさぐる。
中国国営通信社・新華社通信のニュースサイト「新華網」によると、先月末、吉林省図們市から北朝鮮の七宝山(チルボサン)への観光列車が開通し、北朝鮮内の風光明媚な観光地への観光が可能となったと報じている。
七宝山は、空気が澄んでいて、木々が青々と茂る美しい場所として、図們市の外事旅遊局局長のインタビューとともに、見どころを紹介している。図們市は北朝鮮との国境の大河、豆満江(トマンコウ)を挟んで、北朝鮮の対岸に位置する都市で、道路と鉄道の2つのルートが通じているという。
記事によると、七宝山観光列車は、中国が新たに開設する北朝鮮内地に行くための観光列車で、沿線の風景や景色を楽しめるだけでなく、北朝鮮の児童たちによる5万人のマスゲームや、朝鮮民族舞踏などが鑑賞できるという。ツアーは3泊4日で、費用は約1,900元(約1万7,000円)という。
日本人にとっては、「近くて遠い国」という、何かとネガティブなイメージが付きまとう北朝鮮だが、中国人にとっては、手軽に行ける観光名所のひとつのようだ。ちなみに、ある旅行代理店経由で、日本からの北朝鮮ツアーについて調べたところ、最低でも20万円はかかるという。さらに、内地での自由行動はいっさい禁止で、写真撮影さえも限られた場所でしか許されないという、ぎこちないツアーになるそうだ。
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